強力なコミュニケーションスキルであるファシリテーションの技術。リーダーとして仕事で一定レベル以上の成果を挙げるためにも重要なスキルですが、2名以上の対話においても活用できるため、あらゆるレイヤーのビジネスパーソンに必要なスキルとも言えます。
「なかなか進まない会議に不満を持っていたものの、いざ自分がファシリテーターになったら、どうすればいいのかわからず頭が真っ白になった」といった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、ファシリテーションを学ぶことの出来るGLOBIS 知見録の動画・記事や、書籍をご紹介します。
- ファシリテーションとは
- ファシリテーションスキルを身に付けるメリット
- ファシリテーションスキルがないことのデメリット
- おすすめ動画：明日つかえるファシリテーションスキルを知る
- おすすめ記事：じっくりファシリテーションを知る
- おすすめ書籍：より幅広くファシリテーションを学ぶ
- より詳しく体系的にファシリテーションを学んでみたい方へ
ファシリテーションとは
ファシリテーションとは、会議やミーティングといった集団による対話や議論の場において、円滑な進行と、合意形成をサポートする技法を指します。こうしたファシリテーションの役割を担う人のことを、ファシリテーター（facilitator）と呼びます。
主に、議論しやすい環境をつくる「場づくり」、参加者の発言を受け止め、引き出す「対人関係」、議論の内容をわかりやすく整理し、進行していく「構造化」、そして最終的に結論へと導いていく「合意形成」などが必要なスキルになります。
ファシリテーションスキルを身に付けるメリット
1人では達成できない成果を出すことができる
ファシリテーション技術を使えば、人の知恵や意欲を引き出したり、複数の利害関係者の意見をまとめて合意形成を行ったりということができます。すると、個人の能力の限界を超えた力を発揮し、より大きな成果や新しいアイディアを得ることができるようになります。
チームの生産性を上げることができる
議論においてはよく、論点がズレてしまったり、話が脱線してしまったりということが起こります。しかしファシリテーションスキルを持っていれば、結論に向けて適切に軌道修正することができ、時間ばかりかかるような会議が減り、チームの生産性をあげることができます。
ファシリテーションスキルがないことのデメリット
逆にファシリテーションスキルがないと、以下のようなデメリットが考えられるでしょう。
- 論点からズレた無駄な会議ばかりになる
- 対立が生まれやすいなど、コミュニケーションがうまくいかない
おすすめ動画：明日つかえるファシリテーションスキルを知る
そんなファシリテーションスキルについて、具体的に身に付けるために参考になる動画、記事、書籍をご紹介します。
『読者が選ぶビジネス書グランプリ2022 ビジネス実務部門 受賞者インタビュー～平石直之「超ファシリテーション力」』
インターネットテレビ局ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」の進行などでファシリテーション力を遺憾なく発揮する平石直之氏。そんな平石氏の初の著書、『超ファシリテーション力』が、「読者が選ぶビジネス書グランプリ」にてビジネス実務部門の部門賞を受賞しました。
今回は、グロービス経営大学院で「ファシリテーション＆ネゴシエーション」の科目を担当する林浩平が、受賞の感想や良いファシリテーションとはどういうものか？ファシリテーションに必要不可欠な「準備」とは？ファシリテーションは後天的に学べるものか？等について伺います。テキスト版はこちら。
会議で上手にファシリテーションするには「仕込み」と「さばき」を実践せよ！／みんなの相談室Premium
日常にある身近な疑問を、ビジネス知識を使って解決する「みんなの相談室Premium」。
この動画では「会議でファシリテーションをすることがあるのですが、メンバーの意見を上手に引き出すことが出来ません。どういう前振りをすれば、意見を言ってもらえるようになるでしょうか」というお悩みがテーマです。会議で上手に意見を引き出すためのファシリテーションの方法を「仕込み」と「さばき」という言葉を使って、グロービス経営大学院教員・林恭子が解説します。
質問力を上げるためには「ファシリテーション」のステップを理解せよ！／みんなの相談室Premium
続けて「みんなの相談室Premium」より、「相手の価値観を理解するためには、質問が大事だと思うのですが、うまくできません。どうしたら、質問がうまくなるでしょうか」というお悩みに答える回。
相手がどんどん話してくれる状態を作るために必要な「ファシリテーション」のさばきの技法について、平石氏へのインタビューでも聞き手をつとめたグロービス経営大学院教員・林浩平が解説します。
おすすめ記事：じっくりファシリテーションを知る
連載『変革ファシリテーション道場』
グロービス経営大学院やグロービス・エグゼクティブ・スクール（GES）で「思考系」を中心に教鞭を執る講師・吉田素文が、2007年から2013年にかけ、46回に亘って書きつらねた人気連載です。
第1回『ファシリテーションは会議の技法？』はこちらから。
動画版『やる気を引き出し、議論を深める「ファシリテーション」入門』はこちら。
おすすめ書籍：より幅広くファシリテーションを学ぶ
『ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ』
連載『変革ファシリテーション』道場をベースとして出版されたのが『ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ』です。これからの組織で求められる、議論の場で参加者の知恵と意欲を最大限に引き出せる「ファシリテーター型リーダー」について、実践のためのコミュニケーション技術やそれを支える思考について解説しています。
著者：グロービス 執筆：吉田 素文 発行日：2014/10/31 価格：2,640円 発行元：東洋経済新報社
『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』
集団による対話の中でも「どうしたら良いワークショップファシリテーターになれるか」をテーマとした書籍。複雑な課題解決の場面において突き当たる、そもそも「うまく問う」を通じ創造的対話をファシリテートする思考法やスキルを学ぶことができます。グロービス経営大学院の教員・難波美帆による書評はこちらの記事から。
著者：安斎勇樹・塩瀬隆之 発行日：2020/6/4 価格：2970円 発売元：学芸出版社
『問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術』
上記『問いのデザイン』の著者が執筆した、明日からアクション、変化を起こすための実践書。「見立てる」「組み立てる」「投げかける」という3つの行為で成り立つ「よい問いかけ」のサイクルをどう考え、回し、実践していくかを解説しています。グロービス経営大学院の教員・許勢仁美による書評はこちらの記事から。
著者：安斎勇樹 発行日：2021/12/23 価格：1980円 発売元：ディスカヴァー・トゥエンティワン
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