財務効率が悪いと経営上どんな問題がある? 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

会社の効率性を表す財務指標に、「総資産回転率」「売上債権回転期間」「たな卸資産回転期間」等があります。効率性を見る財務指標は、ざっくり言うと同じ売上高や利益を達成するのであれば、より少ない投資(おカネ)で達成するのが望ましいという考え方に基づいて用いられます。プロ野球に例えると、選手の年俸総額100億円で50勝するチームと年俸総額20億円で50勝するチームでは、後者の監督は前者より5倍効率性が高いことになります(あくまで例です)。

まず、「総資産回転率」は、総資産に対する売上高の比率です。言わば売上を上げるための道具である総資産は、できるだけ少ない資産で賄うのが望ましいという考え方に基づいています。

総資産回転率(回)=売上高÷総資産

「売上債権回転期間」は、商品などを販売してから代金の回収までに何日を要するかを示します。売上債権とは、売上の未回収代金です。一般的には、受取手形、売掛金などの勘定科目の合計金額となります。

売上債権回転期間(日)=売上債権÷1日当たり売上高

「たな卸資産回転期間」は、何日分のたな卸資産を保有しているかを示します。たな卸資産の具体的な内容は「たな卸資産と在庫って違うの?」を参照ください。なお、「売上債権回転期間」同様、1日当たり売上高を使用する場合もあります。

たな卸資産回転期間(日)=たな卸資産÷1日当たり売上原価

「仕入債務回転期間」は、原材料、商品などの仕入代金を仕入れてから何日後に支払うかを示します。仕入債務は、たな卸資産の仕入代金の未払分に相当します。一般的には、支払手形、買掛金などの勘定科目の合計となります。

仕入債務回転期間(日)=仕入債務÷1日当たり売上原価

「総資産回転率」の単位は「回」、「売上債権回転期間」等は「日あるいは月」で表されることが一般的です。「売上債権」の回収期間は日(月)数、「たな卸資産」の保有量は何日(月)分のように日数で管理されていることが一般的です。目標日数に対して実際の回転期間のギャップを把握するためには通常の管理単位で示すことが有用だからでしょう。

さて、回転期間は短い方(回転率は高い方)が効率的と言えますが、効率が悪いと経営上はどんな問題が起こるでしょうか。

効率が悪い状態とは、例えば、売上債権の回収遅延やたな卸資産の滞留を指します。このような事態が発生すると、運転資本が増加します(参照:運転資本(WC)ってどういう意味なの?)。運転資本は事業を運営するため用意すべきおカネであり、手元資金で不足する場合は銀行などから借り入れる必要があります。効率性の指標が悪化するということは、追加の借金が必要になるということでもあります。

 

名言

PAGE
TOP