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「たな卸資産」と「在庫」って違うの?

投稿日:2015/11/10更新日:2019/04/09

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「たな卸資産と在庫って違うの?」よくある質問です。

結論から言うと、「同じ」と考えて問題ありません。通常、会社で販売している商品や製造のために保管している原材料、製造過程にある未完成品の仕掛品や半製品、製造は完了し販売のために保管している製品等、会社が販売を目的として保有する資産を「たな卸資産」と言います。「たな卸資産」という名称は、会計ルールに則って正式な決算書を作成する場合に使用されます。いわばフォーマルな会計用語といってもよいかも知れません。

一方、ビジネスの現場では「在庫している」「在庫がない」といったように「在庫」という呼び方をよく耳にします。商慣習上、ビジネスンの現場で使用されるビジネス用語と言えるでしょう。両者は同じモノを指しますが、シチュエーションに応じて呼称が変わるということです。自転車とちゃりんこの関係に似ていますね。

一方、「たな卸資産と製品、商品とは何が違うのですか?」と聞かれることも少なくないです。

例えて言うならば、「たな卸資産」はグループ名(嵐やAKB48など)であり、原材料、仕掛品、製品、商品などはそのメンバーということです。決算書上は、原材料、仕掛品等の個々の資産名で記載されることもあれば、まとめて「たな卸資産」と表記される場合もあります(「在庫」として記載されることはありません)。

たな卸資産は、会社が販売を目的として保有する資産です。そして、何を販売するかは会社の事業内容によって異なります。ある資産がどの会社にとっても常にたな卸資産に該当するかというとそうではありません。例えば、「土地」は不動産販売業を営む会社が販売用に保有する場合は「たな卸資産(販売用不動産)」として貸借対照表に記載されますが、通常の製造販売業であれば有形固定資産(事業に使用する目的で長期間保有する資産)として取り扱われます。

  • 溝口 聖規

    グロービス経営大学院 教員

    京都大学経済学部経済学科卒業後、公認会計士試験2次試験に合格し、青山監査法人(当時)入所。主として監査部門において公開企業の法定監査をはじめ、株式公開(IPO)支援業務、業務基幹システム導入コンサルティング業務、内部統制構築支援業務(国内/外)等のコンサルティング業務に従事。みすず監査法人(中央青山監査法人(当時))、有限責任監査法人トーマツを経て、溝口公認会計士事務所を開設。現在は、管理会計(月次決算体制、原価計算制度等)、株式公開、内部統制、企業評価等に関するコンサルティング業務を中心に活動している。 (資格) 公認会計士(CPA)、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、公認内部監査人(CIA)、地方監査会計技能士(CIPFA)、(元)公認情報システム監査人(CISA)

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