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明瞭に効率よく話すための4つの方法

投稿日:2016/02/01更新日:2019/08/15

<div style="border: 3px solid #CCC; padding: 10px; border-radius: 10px;">人前に立つ人につきものの声のお悩み。本連載は、相談者のお悩みに答えながらビジネスパーソンに役立つ声の出し方をお伝えしていきます。</div>

<p>&nbsp;</p>

<p><strong>■相談者:堺さん(やや高めで胸の響きがある優しい声の持ち主)<br />

■お悩み:研修講師を行った翌日に声が枯れてしまうことがある。普段の会話で聞き間違えをされてしまうことがよくある。</strong></p>

<p>堺さんは、企業研修部門の講師として数多くの研修に登壇しています。説明に割く時間が多い科目の場合、翌日に声の調子を崩してしまうことがあることから、喉への負担が少ない話し方をしたいと考えています。また、日頃の会話で聞き間違えをされることが多いため、滑舌をよくしたいと思っています。</p>

<p>そこで堺さんに講師の時の様子を再現してもらったところ、「抑揚をつけようとしたときに喉に力が入る」傾向があり、言葉が不明瞭になる時は「母音を省略してしまう」ことが原因だとわかりました。堺さんに限らず声を出すために“声を張る”ことで対処している方をたくさん見かけますが、力で処理するとすぐに喉を痛めてしまいますので要注意です。</p>

<p>具体的に対処方法をお伝えします。</p>

<h3>1. 腹式呼吸を使う</h3>

<p><img style="height: 423px; width: 700px;" src="https://chikenrokuglobis.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/images/3900/content__________1.jpg?q=75&fm=webp" alt="" /></p>

<p>前回もお伝えしましたが、腹式呼吸を使います。ポイントは腹式呼吸で入った息を使い切ることです。お腹を使って<strong>ポンプをダイナミックに動かす</strong>イメージを持ってください。息を使い切れないとこのポンプがどんどん小さくなっていってしまいます。</p>

<h3>2. 母音の充実=横隔膜に向かって声をだす=筋肉で語る感覚</h3>

<p><img style="height: 464px; width: 700px;" src="https://chikenrokuglobis.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/images/3895/content_3935_2.jpg?q=75&fm=webp" alt="" /></p>

<p>「それでは始めましょう」という言葉を使ってトレーニングします。腹式呼吸を使ってSの子音をたくさんつけて「So」と言ってみましょう。「S―――――ォオー」という具合にSの子音につられて「オ」の母音が出てくる感じです。その時にみぞおちの下(=お腹の上の方)を外に膨らませた状態で、お腹をパンチされてもポヨンと押し返せるように筋肉を使ってみてください。お腹は決して固くしないでくださいね。</p>

<p>次にその体のまま丹田から息を十分に送りながらゆっくり「それでは始めましょう」の母音だけを言ってみましょう。アルファベットを意識して「(s)O(r)E(d)E(w)A(h)A(j)I(m)E(m)A(sy)OO」と<strong>自分の横隔膜に向かって言う</strong>つもりで。その際に母音と母音を喉で切らずにつなげて言いましょう。そうすると体を使って話しているのがわかると思います。“筋肉で語る”感覚です。</p>

<p>お腹の上の方を膨らませながら息を吐いて声を出すと少し苦しかったり疲れたりしますが、初めのうちはその感覚で正しいです。</p>

<h3 style="margin-left: 0.1pt;">3. 滑舌が良い=母音を端折らない+子音を言う</h3>

<p><img style="height: 466px; width: 700px;" src="https://chikenrokuglobis.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/images/3889/content_3935_3.JPG" alt="" /></p>

<p>母音を充実させて言うことができるようになったら今度は子音を入れていきます。机に顎を乗せて「la-la-la-la-la…」と言ってみましょう。この時に顎がガクガク動いて発音している人は顎が痛くなります。顎を動かさない代わりに舌をよく使って発音してください。次に机に顎を乗せたまま舌と唇をよく使って「それでは始めましょう」と言ってみましょう。この時にせっかく整えた母音を端折ってつぶしてしまわないように十分気をつけてくださいね。</p>

<h3 style="margin-left: 0.1pt;">4. 喉への負担を減らして効率よく話す=声を響かせる</h3>

<p><img style="height: 461px; width: 700px;" src="https://chikenrokuglobis.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/images/3901/content_3935__4_2.jpg?q=75&fm=webp" alt="" /></p>

<p>声を響かせることで少ない労力で効果が何倍にもなります。堺さんの声はもともと胸に響いているのですが、響きが少し奥の方にありましたので前に持ってくることにしました。</p>

<p>口を閉じてハミングする要領で「ンー」と言ってみましょう(舌をNの子音を言う位置に置くとよりわかりやすいです)。鼻柱の横が振動するのを確認して、そこに響きを集めて「んなー(Nna)、んにー(Nni)、んぬー(Nnu)、んねー(Nne)、んのー(Nno)」と言ってみましょう。その時に母音は先程やったとおり、体を使って充実した母音で言うように気をつけましょう。母音まで鼻の方に行ってしまうと鼻声のようになってしまいますからね。</p>

<p>堺さんの場合は腹式呼吸を使い母音を充実させるトレーニングによって喉にかかる力が減りました。その結果、「頑張って声を張る感じ」が減り、喉の疲労感が圧倒的に少なくなりました。<br />

また舌と唇をよく動かすことと、母音を一つ一つ端折らないトレーニングの結果、言葉が明瞭になったことに加えて、落ち着いたトーンで話せるようにもなりました。堺さんのように声の響きが奥にある方は響きを前に出すともっと効率よく通る声がだせるようになりますよ。</p>

<h3>本日の処方箋</h3>

<p><strong>1. 喉の負担を減らすために腹式呼吸を使いましょう</strong><br />

・下腹が凹むように息を吐き、下腹の緊張を緩めて息を入れる:息のポンプをダイナミックに活用できるようになります</p>

<p><strong>2. 筋肉で語って母音を充実させましょう</strong><br />

・みぞおちの下(=お腹の上の方)を膨らませた状態で声を出す:声を出すための筋肉を鍛えることができます<br />

・自分の横隔膜に向かって声を出す:体に響く声が出せるようになります</p>

<p><strong>3. 滑舌を良くする=母音を端折らず、子音は舌と唇をよく使いましょう</strong><br />

・机の上に顎を乗せて話してみる:顎をガクガクさせずに明瞭に話せるかどうかのチェックができます。<br />

・顎を動かさずに話す:舌の柔軟性や唇の動きを鍛えることができます。顎も疲れにくくなります。</p>

<p><strong>4. 声を響かせて効率Up!</strong><br />

・声を前に響かせる:ハミングをして響くところに響きを集めるとよく通る声が出せます。母音まで鼻に行ってしまわないように注意!</p>

<p>皆さんの声が一層、魅力的になりますように!</p>

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