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委員会設置会社とは?企業ガバナンス強化の切り札となる新しい会社形態を詳しく解説

投稿日:2025/07/28更新日:2025/08/26タイマーのアイコン 読了時間 5分

委員会設置会社とは、取締役会の中に「指名委員会」「監査委員会」「報酬委員会」を必ず設け、社外取締役が過半数を占めることを法律で定めた株式会社の形態です。グロービス経営大学院の教員が執筆した「MBA経営辞書」をもとに解説します。

委員会設置会社とは

委員会設置会社とは、取締役会の中に「指名委員会」「監査委員会」「報酬委員会」の3つの委員会を必ず設置する株式会社の形態です。

各委員会では、社外取締役が過半数を占めることが法律で定められています。これによって、経営の透明性を高め、外部からの客観的な視点を経営に取り入れることを目的としています。

従来の日本企業では、取締役会が経営の意思決定と監督の両方を担っていましたが、委員会設置会社では執行機能と監督機能を明確に分離することで、より効率的で透明性の高い経営を実現しようとしています。

なぜ委員会設置会社が重要なのか - 現代企業が直面する課題への対応策

現代の企業経営において、委員会設置会社という仕組みが注目される理由は、企業を取り巻く環境の変化と、それに対応するための新しいガバナンス(企業統治)の必要性にあります。

①投資家からの信頼獲得と資金調達の円滑化

グローバル化が進む現代では、海外投資家からの資金調達が企業成長の重要な要素となっています。海外の投資家は、特に透明性の高い経営体制を求める傾向が強く、委員会設置会社の仕組みは彼らの期待に応える制度として機能します。

社外取締役が過半数を占める委員会によって、客観的で独立した視点から経営が監督されることで、投資家は安心して資金を提供できるようになります。

②経営の効率化と専門性の向上

委員会設置会社では、執行役という専門的な経営陣が日常的な業務執行を担い、取締役会は監督に専念します。この役割分担により、それぞれがより専門性を発揮でき、結果として企業全体の経営効率が向上することが期待されます。

委員会設置会社の詳しい解説 - 3つの委員会の役割と特徴

委員会設置会社の核となる3つの委員会について、それぞれの役割と機能を詳しく見ていきましょう。

①指名委員会 - 適切な人材を経営陣に選ぶ重要な役割

指名委員会は、取締役の選任と解任に関する議案の内容を決定する委員会です。従来の日本企業では、社長や会長といった内部の経営陣が後継者を指名することが一般的でしたが、指名委員会では社外取締役が過半数を占めることで、より客観的な人事が行われることを目指しています。

この委員会では、企業の将来戦略に最も適した人材は誰なのか、現在の経営陣の評価はどうなのかといった重要な判断を行います。また、取締役だけでなく、執行役の選任についても関与することがあります。

②監査委員会 - 経営の適正性を厳しくチェック

監査委員会は、取締役や執行役の職務執行が適正に行われているかを監査する役割を担います。また、会計監査人(公認会計士など)の選任や解任についても決定権を持ちます。

この委員会の重要な点は、経営陣から独立した立場で監査を行うことです。社外取締役が過半数を占めることで、経営陣に対して厳しい目でチェックができるようになり、不正防止や経営の健全性確保につながります。

③報酬委員会 - 透明性の高い報酬制度を設計

報酬委員会は、取締役や執行役個人の報酬内容や報酬に関する方針を定める委員会です。従来は、経営陣が自分たちの報酬を決めるという構造でしたが、委員会設置会社では外部の視点を取り入れて適正な報酬水準を決定します。

報酬委員会では、企業の業績と個人の貢献度を適切に反映した報酬制度を設計し、株主をはじめとするステークホルダーに対して説明責任を果たします。過度な報酬を防ぎ、同時に優秀な人材を引き付けるバランスの取れた報酬制度を目指します。

④米国式ガバナンスの日本への導入と課題

委員会設置会社は、アメリカのコーポレートガバナンス制度を参考にして日本に導入されました。アメリカでは、独立性の高い取締役会が企業統治の中心となっており、その仕組みを日本の企業文化に適用したものです。

しかし、実際の運用においては課題も指摘されています。最も大きな問題は、優秀な社外取締役の人材不足です。企業の事業内容を十分に理解し、適切な判断ができる社外取締役を確保することは容易ではなく、形式的な委員会になってしまうリスクも存在します。

委員会設置会社を実務で活かす方法 - 効果的な導入と運用のポイント

委員会設置会社制度を実際の企業経営に活かすためには、どのような点に注意すべきでしょうか。

①グローバル展開を目指す企業での活用

特に海外進出を積極的に進める企業や、海外投資家からの資金調達を計画している企業にとって、委員会設置会社への移行は大きなメリットをもたらします。

例えば、アメリカやヨーロッパの機関投資家は、投資先企業のガバナンス体制を重視する傾向が強く、委員会設置会社の仕組みは彼らの信頼を得るための重要な要素となります。また、海外での事業展開においても、現地の法制度や商慣習に合わせたガバナンス体制を構築しやすくなります。

②効果的な社外取締役の選任と活用

委員会設置会社の成功の鍵は、適切な社外取締役の確保にあります。単に法的要件を満たすだけでなく、企業の事業分野に精通し、独立した判断ができる人材を選ぶことが重要です。

実務においては、社外取締役に対する十分な情報提供体制を整備し、彼らが適切な判断を下せる環境を作ることが必要です。また、定期的な研修や事業現場の視察なども通じて、社外取締役の理解を深める取り組みも重要となります。

委員会設置会社は、現代の企業経営において透明性と効率性を両立させるための有効な仕組みです。適切に運用されれば、ステークホルダーからの信頼向上と企業価値の増大につながる制度といえるでしょう。

参考ページ

MBA経営辞書「委員会設置会社」

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