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心理的変数とは?消費者の心の動きを読み解くマーケティングの秘密兵器

投稿日:2025/07/20更新日:2025/08/26タイマーのアイコン 読了時間 6分

心理的変数とは、消費者の価値観や性格など内面に基づく市場分類手法です。グロービス経営大学院の教員が執筆した「MBA経営辞書」をもとに解説します。

心理的変数とは

心理的変数(サイコグラフィック変数)とは、マーケティングにおいて消費者を分類する際に使われる重要な要素の一つです。年齢や性別、収入といった目に見える情報ではなく、消費者の内面にある価値観や生活様式、性格といった心理的な側面に注目します。

たとえば、同じ30代の男性でも、「安全性を何よりも重視する人」と「スリルや刺激を求める人」では、まったく異なる商品を選ぶでしょう。このような心の違いを捉えて、より効果的なマーケティング戦略を立てるのが心理的変数の役割です。現代の複雑化した消費者ニーズを理解するために、多くの企業が活用している手法といえます。

なぜ心理的変数が重要なのか - 見た目では分からない本当の顧客像

現代のマーケティングにおいて、心理的変数がますます重要視される理由は、従来の分類方法だけでは消費者の本当のニーズが見えなくなってきたからです。

①多様化する消費者の価値観に対応できる

昔と比べて、消費者の価値観は大きく多様化しています。同じ年代、同じ収入レベルの人でも、環境意識の高い人もいれば、利便性を最重視する人もいます。心理的変数を使うことで、こうした内面の違いを正確に捉えることができ、それぞれの価値観に響くメッセージを届けられるのです。

②競合他社との差別化が図れる

多くの企業が年齢や性別といった基本的な情報でターゲットを設定している中、心理的変数を活用することで、より深いレベルでの差別化が可能になります。消費者の心に寄り添った商品開発やコミュニケーションを行うことで、強い顧客ロイヤリティを築けるのです。

心理的変数の詳しい解説 - 4つの要素で消費者の心を読み解く

心理的変数は主に4つの要素に分けて考えることができます。それぞれが消費者の購買行動に大きな影響を与えており、マーケティング戦略を立てる上で欠かせない視点となっています。

①生活様式(ライフスタイル)- その人らしい生き方の表れ

生活様式とは、消費者がどのような生活を好み、どのような時間の使い方をするかという要素です。「健康志向で早寝早起きを心がける人」「夜型でエンターテイメントを重視する人」「アウトドア派」「インドア派」など、様々なライフスタイルがあります。

この違いは商品選択に大きく影響します。たとえば、健康志向の強い人はオーガニック食品や運動用品を好み、エンターテイメント重視の人はゲームや動画配信サービスに関心を示すでしょう。企業はこうした生活様式の違いを理解することで、適切なタイミングと方法で商品を提案できるのです。

②所属集団に対する態度 - 社会との関わり方の違い

人は様々な集団に属しており、それらの集団に対する態度も人それぞれです。「権威を重んじる人」「個性を大切にする人」「集団に溶け込みたい人」「リーダーシップを発揮したい人」など、社会との関わり方には大きな個人差があります。

オピニオン雑誌や高級ブランド品などは、この所属集団に対する態度が購買決定に大きく影響する商品の代表例です。権威主義的な傾向の強い人は伝統的なブランドを好み、個性重視の人は新しいブランドや限定商品に魅力を感じることが多いのです。

③社会階層意識 - 自分の位置づけに対する認識

消費者は自分がどの社会階層に属していると考えているかによって、商品選択の基準が変わります。これは実際の収入レベルとは必ずしも一致しない心理的な要素です。「上流階層意識の強い人」は高級品やステータスシンボルとなる商品を好み、「庶民的な価値観を大切にする人」は実用性やコストパフォーマンスを重視する傾向があります。

④パーソナリティ - その人固有の性格特性

パーソナリティとは、その人が生まれ持った性格や気質のことです。「開放的で新しいものを受け入れやすい人」「慎重で安定を好む人」「リスクを恐れない冒険的な人」「安全性を最重視する人」など、様々な性格特性があります。

金融商品の選択は、このパーソナリティの違いが最も顕著に表れる分野です。リスクを恐れない人は株式投資や仮想通貨などの投機的な商品を選び、安全性重視の人は預貯金や国債などの安定した商品を好む傾向が見られます。

心理的変数を実務で活かす方法 - 効果的なマーケティング戦略の構築

心理的変数の理論を理解したところで、実際のビジネスでどのように活用すればよいのでしょうか。多くの企業が取り組んでいる具体的な活用方法を見てみましょう。

①商品開発での活用 - ニーズの深掘りで差別化を図る

心理的変数を商品開発に活用することで、表面的なニーズではなく、消費者の深層心理に根ざした真のニーズを発見できます。たとえば、高級車市場では同じ価格帯でも、国産車を選ぶ人と外車を選ぶ人では心理的な動機が大きく異なります。

国産車を選ぶ人は「信頼性」「アフターサービス」「周囲との調和」を重視し、外車を選ぶ人は「個性」「ステータス」「先進性」を重視する傾向があります。この違いを理解することで、それぞれの心理的ニーズに応える商品機能や デザインを開発できるのです。

②コミュニケーション戦略での活用 - 心に響くメッセージの発信

心理的変数に基づいたセグメンテーションは、広告やプロモーションの効果を大幅に向上させます。同じ商品でも、ターゲットの心理的特性に応じてメッセージを変えることで、より強い共感を得られます。

たとえば、環境意識の高いセグメントには「持続可能性」や「地球への優しさ」を訴求し、利便性重視のセグメントには「時短効果」や「手軽さ」を強調します。また、雑誌媒体は心理的変数に基づいたコミュニケーションに特に有効とされており、読者の価値観や関心事に合わせた情報提供が可能です。

③顧客関係管理での活用 - 長期的な信頼関係の構築

心理的変数を活用することで、顧客一人ひとりの価値観に寄り添った長期的な関係構築が可能になります。顧客の心理的特性を理解し、それに合わせたサービスや情報提供を継続することで、単なる取引関係を超えた信頼関係を築けるのです。

最近では、多くの消費財メーカーが心理的変数を詳細に分析し、より細かなニーズを発見してマーケティング・ミックス戦略に反映させています。これにより、顧客満足度の向上と競合他社との差別化を同時に実現し、持続的な成長を図っているのです。

参考ページ

MBA経営辞書「心理的変数」

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