心理的変数(サイコグラフィック変数:Psychographicvariables)
マーケティングにおけるセグメンテーション変数の1つ。消費者の心理的側面に注目したもの。
消費者は、生活様式(派手な生活を好むなど)、所属集団に対する態度(権威主義的など)、階層(上流階層など)、あるいはパーソナリティ(開放的など)といった変数により、異なる集団に分類される。
たとえば、同じ高級車でも、国産車を選ぶか外車を選ぶかは、人口動態的な違いというよりも、むしろ生活様式に根差した心理的な違いであろう。また、オピニオン雑誌や新聞などは、所属集団に対する態度や階層といった心理的変数が最も大きな要因として影響してくる製品である。さらに、金融商品を選ぶ際に、先物に投資して一攫千金を狙うか、預貯金を重視するかは、「リスクとリターンに対する感性」というパーソナリティによる違いと考えられる。
最近では、心理的変数を用いてより細かなニーズを見つけ出し、マーケティング・ミックス戦略に反映させようとする消費財メーカーが増えている。心理的変数によるセグメントに対するコミュニケーションでは、雑誌が有効とされる。
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グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。