現場が変わるコミュニケーションとは? 

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平本さん

成果が認められ、リーダーやマネジメントに抜擢される。喜ぶべきことのはずなのに、なんだか気が重い。一プレイヤーのときと違って、思うようにアウトプットできないといった悩みを抱える人は少なくありません。どうすれば円滑な職場コミュニケーションを実現し、質の高いアウトプットにつなげられるのか――アドラー心理学を取り入れた「現場が変わるコミュニケーション」に定評があり、グロービス学び放題のコース「明日から使える!現場が変わるコミュニケーション」にも出演する平本あきお氏に聞きました。

「“個人の幸せ”と“組織の生産性”の両立」が現場を変える

今回、お話を伺った平本氏は、日本人では数少ない「米国アドラー大学院修士号」を持っています。アドラー心理学に基づく独自のコーチング理論で、北京オリンピック金メダリストをはじめとするトップアスリートや有名俳優、上場企業経営者のコーチングを歴任してきたメンタルコーチの第一人者です。そんな平本氏も、かつては部下とのコミュニケーションに悩んだことがあったそう。

「良かれと思ったアドバイスが部下の勇気をくじいたり、後輩のやる気を重んじるあまり、採算がとれない時期が続いたり……。こうした失敗もすべて糧となっています」

では、現場が変わるコミュニケーションとは、具体的にどのようなものでしょうか。

「”個人の幸せ”と”組織の生産性”を両立させることが、現場が変わるコミュニケーションの特徴のひとつです。多くの職場では、成果を重視するあまり、個人のありかたや価値観、志といったものがないがしろにされています。かといって、個人の意思を過剰に尊重した結果、まったく成果が上がらないのでは本末転倒です。

"個人の幸せ"と"組織の生産性"は本来、相反するものではないはずです。そもそも、何のために仕事をするかと言えば、幸せになるためでしょう。個人の幸せを大事にしながら、組織としての生産性も高めていくべきです」

なぜ、職場のコミュニケーションがうまくいかないのか。平本氏は「原因の多くは“自分軸”が欠落していること」だと指摘します。

「仕事ができる人ほど、"こうなった原因は何か"と原因論に意識が向きがちです。でも、上司が成果に応じて叱る、あるいは褒めるといったコミュニケーションを繰り返していると、部下は常に上司の評価を気にして、自分では考えなくなってしまう。

必要なのは、doing ではなく being。どうなりたいかを明確にし、お互いに共有しあう。やった方がいいけどそれから遠ざかるものや関係ないものはどんどん手放していく。その結果、生産性は必然的にアップするのです。

どんな人生を生きたいか。生涯のキャリアレベルをどのように設定したいのか。今のポジションをどうとらえていくのか。今回私が講師を務めたグロービス学び放題のコース「明日から使える!現場が変わるコミュニケーション」の中でも、実際に仕事と人生をまるごとカバーする4つのレベルでの自分軸の明確化を体験的に学んでもらいます」

不安な時代を生き抜く武器としての「コミュニケーションスキル」

今後、AIや自動化の進展により他人との関わりが減少するなど、社会は大きく変化すると指摘されています。しかし平本氏は、コミュニケーションスキルはいわば「人生100年時代を生き抜く武器」だと断言します。

「私がみなさんにぜひお伝えしたいのは、コミュニケーションスキルはAIには代替不可能な能力だということです。自分の思いや組織へのリクエストを相手に伝わる言い方で伝える力。こうしたコミュニケーションスキルをマスターした人材は、時代が変わっても引く手あまたです。

今の会社でステップアップを目指すにせよ、いずれ転職するにせよ、自分の価値を自分で決め、何歳になっても自分で自分を養える。こうした人生を実現するための必須条件だと言えるでしょう」

悩んだときこそ、自分自身を勇気づけよう

部下を育成・指導するコミュニケーションは、リーダーそしてマネジメントが最初にぶつかる壁のひとつ。どうすれば、突破口を見いだせるのでしょうか。平本氏は「まずは、あなた自身を勇気づけてください」とエールを送ります。

「みなさんに最初にやってほしいのは『自分自身への勇気づけ』です。自分に余裕がないと、本当の意味で相手の立場には立てません。『部下のやる気を引き出せていない』と反省する前に、『よく頑張っている』と自分を褒めましょう。現場が変わるコミュニケーションに興味を持ってくださる方ですから、すでに数多くの試行錯誤を重ねてこられているはず。

今はまだ実感がないかもしれませんが、あなたの頑張る姿はすでに後輩や部下、同僚といったチームメンバーに元気を与えています。そんな自分の努力をまずはあなた自身がしっかり認めることが最初の一歩です。“自分軸”を引き出すための考え方とコミュニケーションスキルが身につけば、今よりもっともっと現場はうまく回り始めます。一緒に現場を変えていきましょう!」

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