リーダーとは他人を通じて結果を出す人
「伝えたはずなのに」。それではメンバーは動きません。やらされ感では動けないのです。ではどうすればいいのか。「伝えても動かないのはあたりまえであり、リーダーの創意工夫と情熱により、何とか動いてもらうように汗をかかなくてはならない」のです。
これまでプレイヤーだったあなたが新たにリーダーに任命されてから、自分の役割がどう変わったのか、まだよくわかっていないかもしれません。その違いを一言でいうならば、プレイヤーとは「自分で結果を出す」人であり、リーダーとは「他人を通じて結果を出す」人ということです。
これまでのあなたは、「自分が動いて」結果を出していたのですが、これからのあなたは「人を動かして」結果を出すのが仕事。あくせく1人で動くことを求められているのではありません。おそらくチームリーダーのあなたは、1人だけでは決して達成できないような、高い目標やビジョンを持っているはず。その際にあなたは自分個人に割り振られた目標だけを達成するのではなく、自分以外の全メンバー分の目標をも達成させるのが仕事なのです。
では、どうすれば人が動いてくれるのか?ほとんどのリーダーはここでつまづきます。
なぜならば、次のように大いなる誤解をしているリーダーがほとんどだからです。すなわち、
「やるべきことを伝えればメンバーは動く」
「伝えても動かないのはメンバーの責任であり仕方ない」
この二つの考え方は明らかに間違いです。正しくはこう考えるべきなのです。
「やるべきことを伝えてもメンバーは決して動かない」
「伝えても動かないのは当り前であり、リーダーの創意工夫と情熱により、何とか動いてもらうように汗をかかなくてはならない」
これが現実であり正解なのです。メンバーは「やるべき(MUST)」だとわかっていても動かないし動けない。「やりたい(WILL)」と思い、「やり方(CAN)」を手にして初めて、ようやく少しずつ動き始めるのです。そしてやっと動き始めたと思ったら、またもやすぐに止まる、後戻りする。それほど、大変に手のかかるメンバーをなんとかその気にさせて動かしていく。
この壮大な仕事がリーダーとしてのあなたの役割なのです。
まずはあなたの意識と行動を変えていく。そこからチームが動き始めます。