収益性の数値は高いほど良いの? 

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会社の収益力を表す財務指標には、売上高総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率、売上高当期純利益率などがあります。

売上高総利益率(%)=売上総利益÷売上高

会社の商品や製品の利益率(マージン率)の高さを示します。売上総利益率が高いということは、原価に対して販売価格を高く保てる状況、つまり会社の商品等のブランド力や品質の高さ、仕入れコストや製造コストの低さが伺えます。粗利率とも言われます。

売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高

売上総利益率に加えて、会社の営業活動や管理活動に係る費用である販売費及び一般管理費も含めた収益性を示します。会社の本業による収益力とも言われます。

売上高経常利益率(%)=経常利益÷売上高

会社の本業の収益力である売上高営業利益率に加えて、それを支える財務活動を含めた利益率です。受取利息、受取配当金、支払利息などの金融収支の成果や資金調達力も含めた収益性を示します。従来、日本では会社の総合的な収益性を示す財務指標として重視されています。なお、欧米では経常利益は表示されませんので、国際間の収益性比較の際には注意が必要です。

売上高当期純利益率(%)=当期純利益÷売上高

会社の一定期間における会社の全ての活動の結果としての利益率です。会社の最終的な収益性を示し、会社の活動の結果が配当原資などの株主の持ち分にどの程度結びついたかを表します。売上高経常利益率と比較しますと、非定常的な活動による損益(特別損益)や税金費用の影響が含まれます。なお、損益計算書(P/L)には当期純利益の下に包括利益がありますが、ここでは割愛しています。

収益性の財務指標が表す意味は、各利益が表す意味とほぼイコールです(利益の意味については、「日本企業は「ケイツネ」がお好き?」を参照ください)。注目される収益性の財務指標は、会社のどの利益に着目するかで対象は変わります。例えば、同業他社との本業の実力の比較をするのであれば売上高営業利益率、株主が自分の持ち分がどれだけ増加したのかを知りたいのであれば売上高当期純利益率に注目するでしょう。

収益性の財務指標の数値は、基本的には高いほど望ましいと言えます。しかし、注意したいのは、算定にはP/Lの数値、売上高、利益が使用されているという点です。すなわち、計上されているP/Lの数字が妥当であるという前提のもとに算定しているのです。

また、会計ルールには減価償却方法やたな卸資産の評価方法など複数の方法から選択可能なものがあります。その場合、どの方法に選択するかによって計算される利益が変化します。したがって、例えば他社との比較の際には選択されている会計処理方法が同一かどうかを確認する必要があります。


 

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