志とは「見つける」ものではなく「育てる」もの
志という言葉には、特別で崇高な響きがあります。しかし、私たち一人ひとりにとっての志は、特別な天啓のように訪れるものではありません。
志とは「一定期間、人生をかけてコミットできること」。この定義に基づけば、誰しもこれまでの人生の中で小さな志を持ってきた経験があるはずです。部活動、受験、初めての仕事など、その時々で真剣に打ち込んだこと。それが「少志」として積み重なり、やがて「大志」になっていくのです。
重要なのは、志に大小や高低の差はないということ。他人と比べる必要はなく、自分自身の内面に素直に向き合い、過去の経験から自分の価値観を見つけ出すことが、志を育てる出発点になります。
志の醸成は「サイクル」で進む
志は一度決めたら終わり、というものではありません。経験とともに変化し、成長していくものです。
この講座では、「志の醸成サイクル」として、以下の5つのステップが示されます。
- 達成への取り組み
- 終焉
- 客観視
- 自問自答
- 新たな目標の設定
たとえば、高校野球で甲子園を目指した経験は、達成への取り組みの代表例です。引退という終焉の後、自分の実力を客観視し、次に何をすべきかを自問自答する。このプロセスを繰り返すことで、志は少しずつ形作られていくのです。
特に自問自答のフェーズでは、「ただ悩む」のではなく、「言葉にする=思考の外在化」を通じて自分と深く向き合うことが求められます。
なぜ今、志を持つことが重要なのか
現代は変化のスピードが激しく、先の見えにくい時代です。そんな中で自分の軸を持つことは、人生やキャリアの選択において大きな力になります。
志があることで、困難な状況でも踏ん張る力が湧き、リーダーとして周囲を巻き込む旗印にもなります。また、志は一人では実現できません。ネットワークを築き、他者と協働していく上でも、自分の志を明確に持っていることが重要です。
さらに、志は社会性と自律性の両面で成長していきます。はじめは「自分のため」に始めた活動も、次第に「誰かのため」「社会のため」へと広がっていく。その変化の過程こそが、キャリアを豊かにしていくのです。
志をもって生きることの意味
志がなくても人生は送れます。しかし、志を持つことで、自分の人生に納得感を持てるようになり、日々の行動に意味が生まれます。
キャリアとは「人生の軌跡と展望」。50年を超える可能性のあるこれからの人生を、誰のために、何のために時間を使うのかを考えることが、志を持って生きる第一歩となるのです。
まとめ:自分らしい志を少しずつ育てよう
志は最初から明確なビジョンとして存在するものではありません。むしろ、小さな経験や取り組みの積み重ねが、やがて大きな志へと育っていきます。
今取り組んでいることに全力を尽くすこと、それを客観的に振り返り、自分の価値観と向き合うこと。そして、次の一歩に備えて準備すること。この繰り返しが、キャリアと人生を豊かにする志を育てていくのです。
変化の激しい時代だからこそ、自分の内側にある思いに耳を傾け、周囲と対話しながら、自分らしい志を少しずつ育てていきましょう。
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