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B/Sの現金とキャッシュ・フロー計算書の現金はどう違うの?

投稿日:2018/09/28更新日:2019/04/09

キャッシュフロー貸借対照表(B/S)の流動資産に「現金及び預金」という勘定科目があります。預金には、当座預金、普通預金、定期預金、積立預金、外貨預金など様々な種類があります。このうち、現金及び預金に含まれる預金はどれでしょうか。

通常の事業会社のB/Sは、流動性配列法というルールに従って勘定科目が配列されます。流動性(が高い)は現金化しやすいという意味ですので、最も流動性が高いのは現金です。売上債権、仕入債務、棚卸資産などの一定の勘定科目は「正常営業循環基準」によって流動(資産または負債)あるいは固定に区分されますが、その他の多くの資産または負債は1年基準(ワンイヤー・ルール)によって流動/固定に区分されます。決算日から起算して1年以内に現金化される(あるいは支払われる)資産または負債は、流動(資産または負債)、それ以外は固定に区分されます。

現金及び預金は1年基準によります。したがって、定期預金などは1年以内に満期が到来する預金は流動資産、満期までの期間が1年超である場合は長期性預金などの勘定科目で固定資産に区分されます。なお、現金は議論の余地なく流動資産となります。預金の種類によって流動/固定に区分されるわけではありませんので注意が必要です。

さて、キャッシュ・フロー(CF)計算書の「現金及び現金同等物」とB/Sの「現金及び預金」には違いがあるのでしょうか。

両者は有価物という点では同じですが、その中身が異なります。簡単に言うと、CF計算書における「現金及び現金同等物」の方が名前の通り、より現金に近い概念です。先述のとおり、B/Sは1年基準で流動/固定に区分されますので、1年後に満期が到来する預金も「現金及び預金」に含まれます。これに対して、CF計算書における「現金及び現金同等物」はより短期間に現金化が可能であるものだけが含まれます。一般的には、預金であれば決算日後3か月以内に満期が到来する預金のみが集計されます。また、B/Sでは有価証券に区分される資産であっても3か月以内に現金化が可能な短期の運用資産の場合は「現金及び現金同等物」に含めます。

一見すると名前が似通っていて混同しやすいので、財務諸表の注記にはB/Sの「現金及び預金」とCF計算書の「現金及び現金同等物」の違いについて説明が付されています。

【CF計算書の注記のイメージ】

CF計算書


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  • 溝口 聖規

    グロービス経営大学院 教員

    京都大学経済学部経済学科卒業後、公認会計士試験2次試験に合格し、青山監査法人(当時)入所。主として監査部門において公開企業の法定監査をはじめ、株式公開(IPO)支援業務、業務基幹システム導入コンサルティング業務、内部統制構築支援業務(国内/外)等のコンサルティング業務に従事。みすず監査法人(中央青山監査法人(当時))、有限責任監査法人トーマツを経て、溝口公認会計士事務所を開設。現在は、管理会計(月次決算体制、原価計算制度等)、株式公開、内部統制、企業評価等に関するコンサルティング業務を中心に活動している。 (資格) 公認会計士(CPA)、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、公認内部監査人(CIA)、地方監査会計技能士(CIPFA)、(元)公認情報システム監査人(CISA)

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