マネジャーに必要なのは変わり続ける勇気

かつては「ミドルマネジャー」というと、35から50歳ぐらいまでの方を幅広く捉える言葉でしたが、最近では、ベンチャー企業などでは20代でも部下をたくさん抱えて頑張っている方が数多くいます。そのため、「マネジャー」という言葉と年齢はあまり関係づけないでお話します。また、部下や上司、その上の上司、同僚、取引先、お客さん…というように、上も下も横も斜めもがんじがらめになっているような、しがらみの中に置かれている人達を総称して、「マネジャー」と呼ぶことにします。

マネジャーの方々というのは、今申し上げたように、組織上、会社のど真ん中にいる方なので、この人たちが元気かどうかというのは、その会社が元気かどうかということに非常に大きく影響します。そのマネジャーの皆さんに今何が求められているかというと、一言でいうと「変わる」ということだと思います。

例えば、最近新聞やネットでは、人工知能がどうしたとか、ロボットがどうしたとか、そんな話が毎日毎日、目に飛び込んできますね。人工知能によって人間の仕事がとって変わられ、将来人の働く場所がなくなるだろうといった話は、枚挙にいとまがありません。さらに、もう一つのキーワードとして、「グローバル」が挙げられますが、どんどん世の中がグローバル化して、日本の会社が国外に出ていくというのが百花繚乱という状態だと思います。一言でいうと、世の中が物凄いスピードで変化しています。まさに一寸先は闇です。何が起こるかわかりません。気がついたら自分の会社が外資系になっているということもあるかもしれません。

ミドルマネジャーになり、ほっと一息ついてボーッとしていると、足元をすくわれる可能性がどんどん高まっていきます。世の中が変化しているということは、自分が変わらなければ世の中との差がどんどん広がってしまうということです。つまり、ミドルマネジャー、もっと広く言えばビジネスパーソンはどうあるべきなのか、というと、「自らが変わり続けなければならない」ということです。

少し前までは、「変革マネジャー」とか「変革リーダー」という言葉が流行しました。これは、会社を変革することができるリーダーや会社を変革する事ができるマネジャーという意味で使われていましたが、会社を変える前に、自分を変えることが先なのではないでしょうか。

とはいえ、自分を変えると言われても何から始めたらいいのかがわからないし、そうそう簡単に変えられるものではないと思う方も多いでしょう。

誰でも、靴の底の減り方には癖がありますよね。例えば、私は外側から減っていくのですが、これは何の裏返しかというと、歩き方に癖があるということです。どの靴を見ても同じ減り方をしています。という事は、癖というのは相当強いもので、相当意識しないと自分の癖や考え方、行動パターンというのは変えられないということです。でも、だからこそ、変わり続けるという強い意志を持たなければ、近い将来通用しなくなってしまうのです。ですから、会社を変えるということはもちろん大切ですし、ぜひ、会社自体を変えていっていただきたいと思いますが、その前に「自分が変わる」、「自分が変わり続ける」ということを、強く意識する必要があると思います。

つい先日、サンフランシスコに行ってきたら、あるキーワードが語られていました。それは「AQ」という言葉です。IQは知能指数ですよね。AQは、Adaptability Quotient(アダプタビリティ クオティント)という言葉です。要するに、「順応性」とか「適応性」がどれだけ高いかということを示しています。つまり、世の中が変わるのに合わせて自分も変わる。その順応度とか適応度が高くなければ生き残っていけないということなのです。

(本記事は、FM FUKUOKAのラジオ番組「BBIQモーニングビジネススクール」で放送された内容をGLOBIS知見録用に再構成したものです)

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