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増資とは?会社の成長に欠かせない資金調達の秘訣を分かりやすく解説

投稿日:2025/06/18更新日:2025/07/15タイマーのアイコン 読了時間 5分

増資とは、会社が新たな株式を発行し、資本金を増やして資金調達を行う仕組みです。グロービス経営大学院の教員が執筆した「MBA経営辞書」をもとに解説します。

増資とは

増資とは、会社の資本金を増やすことです。

簡単に言うと、会社が新しい株式を発行して、投資家からお金を集める仕組みのことを指します。

例えば、資本金1000万円の会社が、新たに500万円分の株式を発行すれば、資本金は1500万円になります。

この増資は、会社が事業を拡大したり、新しい設備を購入したり、研究開発に投資したりするために必要な資金を調達する重要な方法の一つです。

増資には、お金を支払って株式を取得する「有償増資」と、お金を支払わずに株式を取得する「無償増資」がありますが、一般的に増資といえば資金調達を目的とした有償増資を指すことが多いです。

なぜ増資が重要なのか - 会社の成長に欠かせない理由

増資は、会社の成長と発展において極めて重要な役割を果たします。

特に、事業拡大や新規事業への参入、設備投資、研究開発など、まとまった資金が必要な場面で威力を発揮します。

①安定した資金調達が可能

増資の最大の魅力は、返済義務のない資金を一度に大きく調達できることです。

銀行からの借り入れとは異なり、増資で調達した資金は返済する必要がありません。

このため、会社は長期的な視点で事業戦略を立てることができ、資金繰りの心配をすることなく、事業に集中できます。

②財務の健全性が向上

増資により株主資本が増加すると、会社の財務体質が改善されます。

自己資本比率が上がることで、金融機関からの信頼度が向上し、将来の借り入れがしやすくなったり、取引先からの信用も得やすくなります。

また、財務の安定性が高まることで、経営のリスクを軽減できます。

増資の詳しい解説 - 3つの種類と特徴を理解しよう

増資には、投資家の対象によって大きく3つの種類があります。

それぞれに特徴があり、会社の状況や目的に応じて使い分けることが重要です。

①公募増資 - 広く一般から資金を集める方法

公募増資は、一般の投資家全般に向けて株式を広く売り出す方法です。

証券取引所を通じて不特定多数の投資家に株式を販売するため、多くの資金を効率的に調達できます。

特に大企業が大規模な資金調達を行う際によく用いられる手法です。

公募増資の大きなメリットは、特定の株主に多くの株式を握られることなく、株主構成を多様化できることです。

これにより、経営の独立性を保ちながら資金を調達できます。

一方で、株式市場の状況に大きく左右されるため、市場が不安定な時期には思うように資金を調達できない可能性があります。

②第三者割当増資 - 戦略的パートナーシップを築く方法

第三者割当増資は、特定の企業や機関投資家などに向けて株式を発行する方法です。

資金調達だけでなく、戦略的な提携関係を築くことも目的としています。

例えば、技術力のある企業と提携したい場合や、販路を拡大したい場合などに活用されます。

この方法の特徴は、単なる資金調達にとどまらず、相手企業との協力関係を深められることです。

新しい技術の共同開発や市場開拓、経営ノウハウの共有など、様々なシナジー効果が期待できます。

ただし、相手企業が大きな株式を保有することになるため、経営に対する影響力が増す点には注意が必要です。

③株主割当増資 - 既存株主の権利を守る方法

株主割当増資は、すでにその企業の株式を保有している株主に向けて株式を発行する方法です。

既存の株主が保有する株式数に応じて、新株を取得する権利が与えられます。

これにより、既存株主の持株比率が維持され、株式の希薄化を防げます。

この方法は、既存株主の利益を最大限に配慮した増資方法と言えます。

株主にとっては、自分の持株比率を維持しながら、会社の成長に参加できるメリットがあります。

会社にとっても、既存株主との関係を良好に保ちながら資金調達ができます。

増資を実務で活かす方法 - 成功のポイントと注意点

増資は、適切に実施すれば会社の成長を大きく後押しします。

しかし、失敗すると株価の下落や株主の信頼失墜につながる可能性もあるため、慎重な計画と実行が必要です。

①最適なタイミングと種類の選択

増資の成功には、適切なタイミングと種類の選択が欠かせません。

市場環境が良好で、会社の業績が好調な時期に実施すると、より良い条件で資金調達できます。

また、調達した資金の使い道を明確にし、投資家に対して成長戦略をしっかりと説明することが重要です。

例えば、新規事業への投資や設備の近代化、研究開発の強化など、具体的な成長計画を示すことで、投資家の理解と支持を得やすくなります。

種類の選択については、会社の状況と目的に応じて決定します。

大規模な資金調達が必要な場合は公募増資、戦略的パートナーとの提携を重視する場合は第三者割当増資、既存株主との関係を重視する場合は株主割当増資を選択します。

②デメリットへの対策と株主への配慮

増資には、資本コストが高いことや手続きが複雑なことなどのデメリットもあります。

特に、株式の希薄化により既存株主の持株比率が下がることや、配当負担が増加することなどは慎重に検討する必要があります。

これらのデメリットを最小限に抑えるためには、調達した資金を効率的に活用し、会社の収益性を向上させることが重要です。

また、株主に対しては、増資の目的や期待される効果を丁寧に説明し、理解を得ることが必要です。

IR活動を通じて、投資家との継続的なコミュニケーションを図ることで、株主の信頼を維持し、長期的な支持を得ることができます。

増資後は、調達した資金の使用状況や事業の進捗状況を定期的に報告し、透明性の高い経営を心がけることが大切です。

参考ページ

MBA経営辞書「増資」

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