※この記事は、GLOBIS学び放題で配信中の『リーダーの挑戦』の中から、「能力開発」にまつわる一部の内容をご紹介するものです。
(肩書きは2023年8月16日撮影当時のもの)
異文化での生活が育んだ観察力と自己定義
「転校や移住をする度に、毎回言語が奪われるんですよね。その中で自分自身がどうあるべきかを観察して考えるようになりました」
そう語る南氏は6歳でカナダに移住して小学校をトロントで過ごし、白人しかいない地域で唯一のアジア人として育ちました。言語が通じない環境で、周囲を観察し、五感をフルに活用してその場に順応する力を養った経験が、能力開発の原点だといいます。
さらに、帰国後の中学校では、今度はカナダから来た異質な存在としての立場に直面。
「日本語がほとんど話せない中で、どう静岡という地域で自分のアイデンティティを築くかに苦労しました」
と語り、自分を再定義するプロセスが繰り返されたことが、現在の自己理解や柔軟性につながっていると振り返ります。
違いを恐れず、自らの道を切り開く姿勢
「人と違ってもいいんだ。違うことは素晴らしいことなんだ」
小学校時代の体験を通して、南氏はそうした価値観を自然に受け入れられるようになったと話します。日本に戻ってからも、文化や価値観の違いを理解し、適応する力を育てた彼は、その後の進路選択でも「人と違う道」を選びました。
浜松北高校時代、ほとんどの同級生が日本の大学に進学する中、南氏はアメリカの四年制大学への直接進学を決意します。
「自分で調べ、自分で準備し、すべての手続きを一人で進めました。そのプロセスはまさに起業に近い体験でした」
校内には前例がなく、必要書類も自力で準備。推薦状も自ら準備し、先生の署名をもらったと言います。インターネットも整備されていなかった当時、自ら情報を集め、行動し、突破していく姿勢は、後の起業家精神の萌芽としても象徴的な出来事でした。
自分を再定義し続けることがリーダーとしての力になる
「自分で考えて行動して結果を出すっていうのが、それが全て自分自身に集約されていくんじゃないかな」
異文化を生き抜くなかで培った「観察力」「適応力」「自己定義力」。そしてそれを武器に、自分の意思で未来を切り拓いていく姿勢。
南氏の語る「能力開発」は、単なるスキルの習得ではなく、「環境に左右されずに自分を築く力」に他なりません。これは、変化の激しい現代においてあらゆるビジネスパーソンが持つべき、根源的な力といえるでしょう。

GLOBIS学び放題で配信中の『リーダーの挑戦』の中から、南壮一郎氏の「能力開発」にまつわる内容をご紹介しました。
『リーダーの挑戦』シリーズでは、グロービス経営大学院学長の堀義人が、日本を代表するリーダーに5つの質問(能力開発/挑戦/試練/仲間/志)を投げかけ、その人生哲学を解き明かします。続きはぜひGLOBIS学び放題でご覧ください。
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