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EVAドライバーとは?企業価値向上を現場で実現する具体的な行動指針

投稿日:2025/07/06更新日:2025/08/26タイマーのアイコン 読了時間 5分

EVAドライバーとは、EVA向上を現場の具体的行動に落とし込んだ施策のことです。グロービス経営大学院の教員が執筆した「MBA経営辞書」をもとに解説します。

EVAドライバーとは

EVAドライバーとは、EVA(Economic Value Added:経済付加価値)の向上に貢献する具体的な活動や取り組みのことです。

EVAは企業が投下した資本に対してどれだけの価値を創造したかを測る優れた経営指標ですが、理論的で複雑なため、現場の従業員には理解しにくいという課題があります。そこで、EVAの理論を現場で実践できる具体的な行動に変換したものがEVAドライバーです。

例えば「売上を増やす」「コストを削減する」「在庫を減らす」といった日常業務に直結する活動が代表的なEVAドライバーとなります。これにより、従業員一人ひとりが企業価値向上にどう貢献できるかが明確になります。

なぜEVAドライバーが重要なのか - 理論と実践の架け橋

EVAドライバーが注目される理由は、高度な財務理論を現場の実行力に変換できる点にあります。

①複雑な理論を分かりやすい行動に変換

EVAの計算式は「NOPAT(税引後営業利益)- 投下資本 × WACC(加重平均資本コスト)」となり、一般の従業員には理解が困難です。しかし、EVAドライバーを使えば「売上を5%向上させる」「在庫回転率を改善する」といった具体的な目標設定が可能になります。

現場の管理職も、部下に対してEVAの詳細な説明をする必要がなく、日々の業務改善がどのように会社全体の価値向上につながるかを伝えやすくなります。

②組織全体の方向性を統一

EVAドライバーを導入することで、各部門や個人の活動が企業価値向上という共通の目標に向かって整合されます。営業部門は売上向上、製造部門は効率化、財務部門は資本コスト削減といった形で、それぞれの専門性を活かしながら全社一丸となった取り組みが実現できます。

EVAドライバーの詳しい解説 - 3つの基本アプローチと具体的な施策

EVAを向上させるためには、EVAの構成要素を理解した上で、それぞれに対応する具体的な行動を特定する必要があります。

①NOPAT(税引後営業利益)を向上させるドライバー

NOPATの向上は、収益性の改善を意味します。具体的なEVAドライバーとしては以下のような活動があります。

売上向上に関するドライバーでは、新規顧客の獲得、既存顧客への追加販売、価格戦略の最適化、新商品・サービスの開発などが挙げられます。これらは直接的に収益を増加させ、EVAの向上に寄与します。

コスト削減に関するドライバーでは、業務プロセスの効率化、調達コストの削減、人件費の最適化、設備稼働率の向上などがあります。同じ売上でもコストを削減すれば、NOPATが向上しEVAにプラスの影響を与えます。

②投下資本を削減するドライバー

投下資本の削減は、同じ利益を少ない資本で生み出すことを意味し、資本効率の向上につながります。

運転資本管理では、売掛金回収期間の短縮、在庫水準の最適化、買掛金支払期間の延長などが代表的なドライバーです。これらにより、事業運営に必要な資金を削減できます。

固定資産の効率化では、遊休資産の売却、設備稼働率の向上、リースの活用による資産圧縮などがあります。特に製造業では、設備投資の効率性がEVAに大きな影響を与えるため、重要なドライバーとなります。

③WACC(加重平均資本コスト)を削減するドライバー

WACCの削減は、資金調達コストの最適化を通じてEVAを向上させます。

財務戦略では、最適な資本構成の実現、格付けの向上による借入コスト削減、配当政策の見直しなどがドライバーとなります。また、事業リスクの削減により、投資家が要求する収益率を下げることも可能です。

これらのドライバーは相互に関連しており、総合的な取り組みが必要です。例えば、在庫削減は投下資本の削減だけでなく、保管コストの削減を通じてNOPATの向上にも寄与します。

EVAドライバーを実務で活かす方法 - 現場での具体的な実践アプローチ

EVAドライバーを効果的に活用するためには、理論の理解だけでなく、実際の業務への落とし込みが重要です。

①部門別のドライバー設定と目標管理

各部門の特性に応じたEVAドライバーを設定することで、現場の実行力を最大化できます。

営業部門では「新規顧客獲得件数」「既存顧客単価向上率」「売掛金回収日数」などを具体的なKPI(重要業績評価指標)として設定します。製造部門では「生産効率向上率」「不良品率削減」「在庫回転率改善」などが主要なドライバーとなります。

管理部門では「間接費削減率」「業務プロセス改善件数」「資金調達コスト削減」などを設定し、各部門が企業価値向上に貢献していることを可視化します。これにより、従業員のモチベーション向上と組織全体の方向性統一が実現できます。

②継続的な改善サイクルの構築

EVAドライバーの効果を最大化するためには、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善していく仕組みが必要です。

定期的にドライバーの効果測定を行い、期待した成果が得られているかを検証します。効果が不十分な場合は、ドライバーの見直しや追加的な施策の検討を行います。また、市場環境や事業戦略の変化に応じて、ドライバー自体をアップデートすることも重要です。

さらに、成功事例を組織内で共有し、ベストプラクティスの横展開を図ることで、全社的なEVA向上の取り組みを加速できます。従業員からの改善提案を積極的に取り入れ、現場発のドライバー開発も推進することが効果的です。

参考ページ

MBA経営辞書「EVAドライバー」

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