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マインドシェアとは?お客さまの心の中で勝つブランド戦略の重要指標

投稿日:2025/06/23更新日:2025/07/18タイマーのアイコン 読了時間 5分

マインドシェアとは、消費者の心の中で特定ブランドが占める認知の割合を示す概念です。グロービス経営大学院の教員が執筆した「MBA経営辞書」をもとに解説します。

マインドシェアとは

マインドシェアとは、顧客の心の中に占める特定ブランドの占有率のことです。

簡単に言うと、お客さまが特定の商品カテゴリーについて考えるとき、どのブランドがどれくらい思い浮かぶかを表した指標です。例えば、「ハンバーガーショップと言えば?」と聞かれたときに、多くの人が真っ先に思い浮かべるブランドは高いマインドシェアを持っていると言えます。

マインドシェアは直接測定することができないため、一般的には純粋想起率で代用されます。純粋想起率とは、特定のカテゴリーについて何のヒントも与えずに「思い浮かぶブランドを教えてください」と質問したときの回答割合のことです。さらに詳しく分析する場合は、純粋第一想起率という指標を使うこともあります。これは最初に頭に浮かんだブランドの割合を示すものです。

なぜマインドシェアが重要なのか - ブランド戦略の根幹を担う理由

マインドシェアは現代のビジネスにおいて、ますます重要性を増している指標です。その理由は、消費者の購買行動が大きく変化していることにあります。

①デジタル時代の消費者行動の変化

近年、インターネットで情報を収集したり、オンラインで商品を購入したりする消費者が急激に増えています。このような環境では、まず消費者の頭の中に思い浮かぶブランドでなければ、検索候補にすら上がりません。つまり、マインドシェアが低いブランドは、そもそも検討対象から外れてしまう可能性が高いのです。

②将来の販売シェアへの影響

マインドシェアは、将来の販売シェアを予測する重要な先行指標でもあります。今日の心の占有率が、明日の市場占有率につながるからです。特に新商品の導入や新市場への参入を検討する際、マインドシェアの測定は欠かせない要素となっています。

マインドシェアの詳しい解説 - 販売シェアとの違いを知る

マインドシェアを正しく理解するためには、販売シェアとの違いを把握することが重要です。この二つの指標は密接に関連していますが、必ずしも一致しません。

①販売シェアとマインドシェアの違い

販売シェアは、実際の売上高や販売数量における市場占有率を示します。一方、マインドシェアは顧客の心の中での占有率を表します。

興味深いことに、これらの数値は必ずしも比例しません。なぜなら、販売シェアには製品力、価格競争力、販売チャネルの強さなど、様々な要素が影響するからです。極端な例として、マインドシェアが低いにもかかわらず販売シェアが高いケースがあります。これは価格の安さや販売店舗の多さによって売上を確保している状態ですが、ブランドの将来性には黄信号が点っていると考えられます。

②測定方法とその課題

マインドシェアの測定は直接的には不可能なため、いくつかの代替指標を使います。最も一般的なのは純粋想起率です。これは特定のカテゴリーについて、何のヒントも与えずに思い浮かぶブランドを答えてもらう調査方法です。

さらに詳細な分析では、純粋第一想起率を使用します。これは「最初に思い浮かぶブランドは何ですか?」という質問に対する回答の割合を示します。第一想起されるブランドは、そのカテゴリーにおいて最も強いマインドシェアを持っていると考えられます。

③注意すべきポイント

マインドシェアが高いからといって、必ずしも売上につながるわけではありません。例えば、プロスポーツ球団のアンチファンにとって、嫌いなチームは高いマインドシェアを持っているかもしれませんが、チケットを購入する可能性は低いでしょう。このように、マインドシェアには「好感度」という質的な要素も考慮する必要があります。

マインドシェアを実務で活かす方法 - 効果的なブランド戦略の構築

マインドシェアの概念を理解したら、次は実際のビジネスでどのように活用するかを考えましょう。

①競合分析と自社ポジションの把握

まず、自社ブランドのマインドシェアを定期的に測定し、競合他社と比較することが重要です。純粋想起率や純粋第一想起率の調査を通じて、顧客の心の中での自社の立ち位置を把握できます。

この分析により、自社ブランドの強みと弱みが明確になります。マインドシェアが高い場合は、その優位性を維持・強化する戦略を立てます。逆に低い場合は、認知度向上や印象改善のための施策を検討する必要があります。

さらに、マインドシェアと販売シェアの比較分析も有効です。マインドシェアが高いのに販売シェアが低い場合は、製品力や価格競争力、販売チャネルの改善が必要かもしれません。反対に、マインドシェアが低いのに販売シェアが高い場合は、長期的なブランド力強化が課題となります。

②SEO対策とデジタルマーケティング

現代のマインドシェア向上には、SEO(検索エンジン最適化)が欠かせません。消費者がインターネットで情報収集する際、検索結果の上位に表示されることで、自然とマインドシェアの向上につながります。

具体的には、自社ブランドに関連するキーワードで上位表示を目指したり、コンテンツマーケティングを通じて顧客との接点を増やしたりすることが効果的です。また、SNSでの発信や口コミマーケティングも、顧客の心の中での存在感を高める重要な手段となります。

これらの施策を継続的に実施することで、徐々にマインドシェアを向上させることができます。ただし、効果が現れるまでには時間がかかるため、長期的な視点で取り組むことが重要です。

参考ページ

MBA経営辞書「マインドシェア」

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