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四半期報告書とは?何を報告するの?

投稿日:2018/08/15更新日:2019/04/09

上場会社(*)は、四半期ごとの業績を外部に公表する必要があります。今回は、四半期報告書について説明します。四半期報告書では、連結ベース(連結決算を行っていない会社は個別ベース)での、四半期財務諸表(B/S、P/L、キャッシュ・フロー計算書)及びセグメント情報などの注記情報、並びに企業の概況、事業の状況等の非財務情報が報告されます。

対象会社は、これらをまとめた四半期報告書を四半期決算日後45日以内に提出することが求められています。

【四半期財務諸表の開示範囲及び対象期間】

四半期報告書
【四半期財務諸表特有の会計処理】

B/Sは、四半期決算時点での情報を開示しますが、P/Lとキャッシュ・フロー計算書は当四半期までの累計期間(例えば、3月決算会社で第2四半期間であれば、4-9月までの累計)の開示となります。四半期(3か月)ごとの業績の開示は任意です。また、比較対象期間は、B/Sでは常に前年度末、P/Lとキャッシュ・フロー計算書では前年度の同期間との比較となります。ただし、キャッシュ・フロー計算書については第1四半期及び第3四半期の開示は省略可能です。なお、第4四半期の財務情報は年度末の決算数値に含めて情報開示されるため、四半期の業績としては第3四半期会計期間までが開示対象となります。

四半期財務諸表作成においては、四半期会計期間を年度と同様に一会計期間と考えて、原則として年度の財務諸表と同様のルールに基づいて作成します(実績主義)。しかし、有価証券の減損、棚卸資産の簿価切り下げ、固定資産の減価償却費の算定などの費用の認識と測定の一部については、年度の業績等を予測する上で会社の実態をより適切に表すことを目的として、四半期特有の会計処理が認められます(予測主義)。また、業績等の情報の適時開示(タイムリーディスクロージャー)を重視しており、簡便的な会計処理も一部認められています。

例えば、前年度末に減損した有価証券はその後時価が回復しても減損を戻し入れることはできませんが、四半期決算では継続適用を条件に洗い替え法を採用することができます。これは、減損を四半期ベースではなく、年度ベースで判断するためです。したがって、第1四半期末に80減損した有価証券が第3四半期末に時価が20回復すると20の戻し入れが発生します。

【会計監査の有無】
年度末の財務諸表には監査法人等による監査報告書が添付されます。対して、四半期報告書にはレビュー報告書が添付されます。会計の専門家が客観的な立場から会社が作成した財務諸表に何らかの保証を付けるという点では同様ですが、監査とレビューでは保証の程度が異なります。これは、主として監査とレビューに要する手続きの違い(ザックリ言うとレビューの方が手続きは少ない)によるものですが、四半期報告書では監査法人等のレビュー手続きも含めて四半期決算日から45日以内の提出が必要とされるため、情報開示の迅速性を重視したためでしょう。

*上場会社以外でも有価証券報告書を継続的に提出している会社は、半期報告書に代えて四半期報告書を提出することも可能です。

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