協力金はアマゾンの売上になるの? 

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アマゾンジャパン(以下、アマゾン)が国内の食品、日用品などのメーカーに対して、アマゾンの通販サイトで販売した金額の1~5%を協力金として支払うことを要求しているという報道がありました。さて、協力金はアマゾンにとっての新たな売上になるのでしょうか?まず、協力金の取引スキームを確認しておきましょう。

リベートの図

協力金は、アマゾンと取引先(会社にとっては仕入先)との間で発生します。おカネの流れを見ると、アマゾンから取引先に支払われた仕入金額の一部が取引先からアマゾンへ還流したように見えます。

このような取引は、一般に「リベート」と呼ばれ家庭用電気機器などの業界においても取引慣行として見られます。リベートは、仕入先との契約に基づいて一定期間の仕入実績などに応じて仕入先へ支払われます。通常は、ボリュームディスカウント、販売奨励金、販売促進費、協賛金などの名目とされます。

今回の協力金がリベートに該当する場合、アマゾンにおける会計処理は以下が考えられます。

・仕入金額から控除
・販売費及び一般管理費から控除

一口にリベートといってもその支払目的は様々です。現在の日本の会計ルールではリベートに関する明確な会計ルールが未整備なため、取引条件やリベートの支払い実態に応じて会計処理を個別に判断することになります。

仕入金額から控除される場合

リベートの原因が、一定期間における仕入実績、あるいは基準となる仕入金額などの条件を満たした事実などである場合は、実質的な仕入金額の減額(値引き、割り戻し)と考えられますので仕入金額から控除されます。仕入先メーカーからアマゾンに対して一定期間の仕入実績等に応じて協力金が支払われる場合はこれに該当します。

また、アマゾンが顧客に対して値引き販売をし、その一部補填を仕入先メーカーに求める場合も実質的に事後的な仕入金額の減額と考えられますので、このケースに該当するでしょう。

販売費及び一般管理費から控除される場合

リベートの原因が、一定期間における仕入先による販売促進費、物流費などの経費の一部補填である場合は、販売費及び一般管理費から控除されます。報道によれば、アマゾンにとっての物流費の上昇やシステムの更新費用等が販売協力金の要因の1つに挙げられています。一旦、アマゾンで負担した販売に係る費用の一部負担を協力金として仕入先メーカーに求める場合は、このケースに該当すると考えられます。

以上、協力金の発生原因により会計処理は変わりますが、協力金がリベートに属する性格であれば、アマゾンの売上に計上されることはなさそうですね。

 

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