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今、なぜコミュニティなのか?歴史とその効用ーコミュニティのススメ 第1回

投稿日:2023/09/15更新日:2023/10/27

皆さんは、いくつのコミュニティに参加していますか?

コミュニティに参加する・運営することで、”なんとなく”良いものを得ていると感じている方が多いと思いますが、コミュニティは具体的になにが良いのでしょうか。また、その果実を受けとるためのコツはあるのでしょうか。本連載では、そこを明らかにします。

第1回目のテーマは「コミュニティの研究をした理由」「コミュニティの歴史」です。

※本連載はグロービス経営大学院に在籍したメンバー(大島さやか、角田由希子、中村知純、清末太一)が、田久保善彦講師の指導の下で進めた研究プロジェクト「コミュニティの創設・維持・発展」について、その研究結果をまとめたものです。詳細を7回に分けて連載し、皆さんが既に体感していることを言葉にすることで、より良いコミュニティライフを送るきっかけになればと考えています。

なぜ今、コミュニティなのか

1人で解決できることもある。でも、みんながいるから解決できることもある

「If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. (速く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け)」というアフリカのことわざはご存知でしょうか。アル・ゴア元アメリカ副大統領がノーベル平和賞を受賞した時の演説で使っていたことでも有名です。

この素晴らしい言葉がある一方で、VUCAと言われる時代を生きる私たちビジネスパーソンは、見通しが悪いにも関わらず、遠くに、しかも速く行くことを求められているようにも感じています。

予測が難しい環境下において遠くに、かつ速くたどり着くにはどうしたらいいのか?そして未来をどう切り開いていくのか?

これは今を生きる私たちにとって共通の課題なのかもしれません。

実際に私たちも、

「ビジネスの新潮流を知って起業チャンスを掴み、更に暮らしやすい世界を作りたい」
「過去の成功事例が通用せず、壁にぶつかっている現状を打破したい」
「これからを担うビジネスパーソンとして自分自身をアップデートし、最終的には自社を変えたい」
こうした願いや課題感を解決するため、自分にできる一歩として、グロービス経営大学院に入学しました。

私たちがグロービス経営大学院に入学して、わかったこと

授業や各種イベントなどを通じビジネススキルを磨いていく過程で気づいたこと、それはコミュニティによって「強い刺激を受けた」、「考え方が大きく変わった」。そして、「より良い解決策にたどり着いた」、「時には難しい状況から救われた」仲間たちが多くいることでした。コミュニティのインパクトは、授業などに引けを取らない重要性があるのです。

結果として、世の中には一人で解決できることもありますが、仲間がいるからこそ解決できることの方が圧倒的に多いことに気づくことができました。そして、この複雑さが増している今の時代には、仲間の力、コミュニティの力でレバレッジを効かせることが、非常に重要になってきているのではないでしょうか?

コミュニティの今昔と研究対象となる時代

「コミュニティ」の輪郭を捉えるため、まずはコミュニティの歴史について、簡単に振り返っておきたいと思います。

出典:日本コミュニティ心理学会研究委員会 編(2019)『コミュニティ心理学 実践研究のための方法論』の図を元に筆者作成

上図に示したように、コミュニティは、産業革命、世界大戦、冷戦など、時代の変化とともにその形や役割を変えてきました。コミュニティの定義や理論が確立されたのは、1980年代と最近です。「ネットワーク」「サードプレイス」などは皆さんも馴染みがあるのではないでしょうか。ですが、インターネットなどが普及し変化が加速した現代社会において、実はまだコミュニティをどう具体的に活用すればいいのか確立されていません

劇的に変化する時代の中で、どのようにコミュニティを「活用」し、自分の人生を豊かにしていけばよいのか?これが、私たちの研究テーマです。

「コミュニティ」の定義

「地域コミュニティ」「有料コミュニティ(オンラインサロン)」「コミュニティマーケティング」…コミュニティという単語から描く像は十人十色かもしれません。ここでは、以下の3つの項目を満たす場をコミュニティと定義しました。

【コミュニティ定義】

  1. 1対1のつながりではなく、3人以上であること
  2. メンバー間でコミュニケーションがあること
  3. 継続を前提としていること

なお、以下の図は1を詳しく説明したものです。2名での関係性は「ネットワーク」と呼び、「コミュニティ」とは区別しています。

今後の連載テーマ

なぜコミュニティなのか?コミュニティの歴史的変化、コミュニティの定義について見てきましたが、次回以降は、これらを踏まえ、現代のビジネスパーソンにとってのコミュニティに関する研究結果を、以下の流れでご紹介していきたいと思います。

 ・ビジネスパーソンがコミュニティに参加して得られるメリット(第2回)
 ・コミュニティへの関わり方でメリットも変化する(第3回)
 ・コミュニティに対する際の心構え(第4回)
 ・「コミュニティへの参加」が成長につながるメカニズム(第5回)
 ・「よいコミュニティ」をつくるための鍵はなにか(第6回)
 ・自分でコミュニティを立ち上げるために(第7回)

この連載を読み終わった頃には「コミュニティに参加してみよう」「今、入っているコミュニティでの振舞いを見直してみよう」「コミュニティを立ち上げてみよう」という気持ちになっていることを願っています。

第2回につづく

  • 角田 由希子

    グロービス経営大学院2020期

    グロービス経営大学院卒業生。研究プロジェクト「コミュニティのススメ」執筆。

  • 清末 太一

    グロービス経営大学院2020期

    グロービス経営大学院卒業生。研究プロジェクト「コミュニティのススメ」執筆。

  • 大島 さやか

    グロービス経営大学院2020期

    グロービス経営大学院卒業生。研究プロジェクト「コミュニティのススメ」執筆。

  • 中村 知純

    グロービス経営大学院2020期

    グロービス経営大学院卒業生。研究プロジェクト「コミュニティのススメ」執筆。

監修

  • 田久保 善彦

    グロービス経営大学院 副学長

    慶應義塾大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科修了。スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所にて、エネルギー産業、中央省庁(経済産業省、文部科学省他)、自治体などを中心に調査、研究、コンサルティング業務に従事。現在グロービス経営大学院及びグロービス・マネジメント・スクールにて企画・運営業務・研究等を行なう傍ら、グロービス経営大学院及び企業研修におけるリーダーシップ開発系・思考科目の教鞭を執る。経済同友会幹事、経済同友会教育問題委員会副委員長(2012年)、経済同友会教育改革委員会副委員長(2013年度)、ベンチャー企業社外取締役、顧問、NPO法人の理事等も務める。著書に『ビジネス数字力を鍛える』『社内を動かす力』(ダイヤモンド社)、共著に『志を育てる』、『グロービス流 キャリアをつくる技術と戦略』、『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』、『創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか』(東洋経済新報社)、『日本型「無私」の経営力』(光文社)、『21世紀日本のデザイン』(日本経済新聞社)、『MBAクリティカル・シンキングコミュニケーション編』、『日本の営業2010』『全予測環境&ビジネス』(以上ダイヤモンド社)、『東北発10人の新リーダー 復興にかける志』(河北新報出版センター)、訳書に「信念に生きる~ネルソン・マンデラの行動哲学」(英治出版)等がある。

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