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損益分岐点売上高とは?使う際に気を付けること

投稿日:2016/02/03更新日:2019/04/09

前回説明したように、損益分岐点分析は売上高の進捗管理を行うことで同時に利益も管理することができるという便利な経営管理ツールなのですが、以下のような使用上の注意事項もあります。

まず、損益分岐点売上高を算定するためには、費用を「変動費」と「固定費」に区分する必要があります。ところが、その区分が簡単にいかない場合があります。例えば、人件費と言っても固定給の部分もあれば残業代のように勤務時間に応じて発生する部分もあります。水道光熱費や倉庫料なども同様です。変動費、固定費両方の要素を含んでいる費用も少なくありません。そこで、費用を全て変動費、あるいは固定費とするのではなく、例えば人件費を変動費部分と固定費部分に分解する方法もあります。しかし、その場合でも区分の精緻さには疑問が残り、ある程度のみなし要素が含まれることは否めません。

また、仮にある時点で費用を正確に変動費と固定費に区分したとしても、その後の状況変化によって変動費と固定費が変化することがあります。例えば、生産量が大幅に増加する場合には、製造設備や従業員の増強が必要になるでしょう。これは固定費の増加となります。原材料の仕入価格も増減することもあるでしょう。その場合は、製品1個当たりの変動費が変化します。

このように、最初に設定した変動費と固定費の関係が変化すると、その結果、損益分岐点売上高も変化するので、その都度再計算が必要になります。

損益分岐点分析の利点は、売上高、変動費、固定費の3つの要素を使って「簡単」「素早く」「ザックリ」とビジネスを軌道に乗せるため目安を示すことにあります。例えば、店舗の新規出店を検討する際に1日当たり客単価何円で何人に販売すれば利益が出せるかといった目安となる売上高を計算し、そもそもビジネスとして成り立つかどうかをチェックする場合などです。何とかやっていけそうだということになれば、販売計画や各費用を個々に詳細に見積もり予算を策定していきます。

損益分岐点分析に限らず経営管理ツールはあくまでもツールですので、その使用目的や用途を理解して使用することが大切ですね。

  • 溝口 聖規

    グロービス経営大学院 教員

    京都大学経済学部経済学科卒業後、公認会計士試験2次試験に合格し、青山監査法人(当時)入所。主として監査部門において公開企業の法定監査をはじめ、株式公開(IPO)支援業務、業務基幹システム導入コンサルティング業務、内部統制構築支援業務(国内/外)等のコンサルティング業務に従事。みすず監査法人(中央青山監査法人(当時))、有限責任監査法人トーマツを経て、溝口公認会計士事務所を開設。現在は、管理会計(月次決算体制、原価計算制度等)、株式公開、内部統制、企業評価等に関するコンサルティング業務を中心に活動している。 (資格) 公認会計士(CPA)、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、公認内部監査人(CIA)、地方監査会計技能士(CIPFA)、(元)公認情報システム監査人(CISA)

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