※この記事は、GLOBIS学び放題で配信中の『リーダーの挑戦』の中から、「能力開発」にまつわる一部の内容をご紹介するものです。
家族と指導者から授かった、人としての基盤
井上康生氏がまず挙げた「能力向上」の原点は、両親、特に父親からの教育でした。
「相手に対する考え方というところがすごく厳しく、試合で負けて、私がもうイライラして礼もせずに帰ってくると、それこそ父にはものすごく怒られて、『そういうものを大事にしなかったら、お前は一生強くならないぞ』と口すっぱくご指導いただいた」
父は柔道家であり警察官という背景を持ち、礼儀や勝負への姿勢について厳しく育てられたと語ります。
一方で母は「一番応援してくれる存在」として、選択を尊重してくれる包容力を持っていたそうです。
柔道の技術だけでなく、人間性を重んじる教育が、井上氏の基盤を形作ったことは間違いありません。
東海大相模での飛躍──英才教育と世界基準の視点
全国チャンピオンとしての実績を積み重ねた井上氏は、憧れの山下泰裕氏を追って東海大相模高校、東海大学へと進学します。
「東海大学には世界のトップで戦う選手たちがたくさんいましたので、そういう背中を見ながら学ばせてもらった」
高校時代からすでに世界を意識した「英才教育」を受けていた井上氏。
海外選手との交流や高度な練習環境が整った東海大学で、技術だけでなく、メンタルやフィジカルなどの総合的な力を培いました。
科学的トレーニングとメンタルの強化
井上氏が注力したのは、当時としては先進的だった科学的トレーニングです。
「やはり世界で戦うためには、フィジカル面の強化というのが大事だということで、ウェイトトレーニングやメンタルトレーニングなどの環境をサポートしていただいた」
特に、ポジティブシンキングやイメージトレーニングの重要性を強調した井上氏。
試合前の準備や練習において、「何をどう考えるか」が勝敗を分けると実感していたといいます。
「練習前にどういう練習をしていくのか、試合前にどういうイメージを持って試合に臨むのか」
現在、東海大学で教授を務める井上氏は、武道学科で技術やトレーニング、怪我の研究を進めています。
自身の経験と科学的知見を融合させ、次世代の指導に取り組んでいるのです。
井上康生氏の「能力開発」の軌跡は、厳しさと温かさ、伝統と科学が交差する道でした。
読者の皆さんも、基本を大切にしながら新たな視点を取り入れることの重要性を感じていただけたのではないでしょうか。

GLOBIS学び放題で配信中の『リーダーの挑戦』の中から、井上康生氏の「能力開発」にまつわる内容をご紹介しました。
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