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課題が山積みの日本の食/健康・美味しさ・サステナビリティでイノベーションを!~髙島宏平×辻芳樹×米田肇×鈴江奈々

投稿日:2023/06/29更新日:2024/10/16

G1サミット2023
第3部分科会C「世界に貢献する日本の食~日本食の価値を世界に広める次なる戦略~」
(2023年3月18日開催/北海道ルスツリゾート)

水際対策の緩和によってようやく本格回復しそうなインバウンド需要。彼らが最も求めるのが、日本の「食」だ。まさに日本が世界に最も貢献できる文化であり産業だろう。昨年のG1サミットでも大いに議論した日本の食の可能性をあら改めて深堀する。(肩書きは2023年3月18日登壇当時のもの)

01:12 アメリカのフードテック、代替肉について

-アメリカのフードテックカンファレンスに出席して、2つの潮流があった。ひとつはプラントベース(植物性)の食べ方がものすごく進んでいること。カリフォルニアのコンビニには、ペットボトルが撲滅されている。アメリカではサステナブルで、健康に寄与する食生活を送るのが当たり前になっている。アメリカのヴィーガンは、時々ヴィーガンの人が8割。二つ目は、食のグローバル化が進んでいること。単調だったアメリカ料理がグローバル化している。
-代替肉の製造するエネルギーの問題や、現在の代替肉はあまり健康に良くないというのもある。あとは動物を殺傷するのはどうかという、感情論もある。しかし植物にも痛点がある。そうなると結局自分の細胞を培養して食べるようになるのでは、という話もある。

07:50 日本の食文化の変化について

-国内と海外の食文化は全く景色が違っていて、日本が遅れている。世界の食は、均一化されるか民族化するか、どちらかに向かう。日本食は、伝統を守るのか革新するのか、ずっと戦い続けている。
-日本の食は安心安全。食全体がそちらに向かって行ってしまっている。消費者マインドが変わらないと難しい。
-日本の農業はヤバイと思われがちだが、ここ10年で農家は3割減り、売上は1割伸びた。日本の農業は今、変革が起きている。

15:15 日本の食の強みとは?

-大きく2つ。ひとつは健康。二つ目はサステナビリティ。日本人の食卓に乗る食事を作るのに排出する温室効果ガスの量は、先進国では最低レベル。課題は、誰もそれを知らないという事。日本食の論文が全くない。これまで表現することをしてこなかった。
-1つはおいしさという技術文化。2つ目は、持続可能な食システム。日本では何千年も前から、食のシステムが形成されてきた。日本の若い層に味覚教育をすれば、イノベーションが起きると信じている。

24:30 日本の食が海外に出ていくには?

-深い意味で言うと、海流の問題がある。日本に来る人は優秀な人が多いが、外に出る人は変人のような人が多い。日本から発信するのは相当なパワーがないと難しい。観光客をうまく引っ張ってくる流れは、工夫したら出来るのではないか。
-アメリカで役立ったのは、ミスをなくすオペレーション。世界に貢献するという意味では、もう少しその国に合わせることも必要。 -課題を乗り越える必要はないのでは。日本の食は、技術的にも歴史的にも文化的にも強固なものがある。料理はサイエンスとアート。これをAIを駆使して体系化することで、国際共通化できる。アーカイブ化させることが重要。
-食は、人の幸せと生命に直結する。300年後にどのような社会構造にしたいかが重要。弱い産業を社会に組む込めるような経済システムにしてくことが重要。

37:40 現在の食の課題とは

-安くて美味しいものを提供することに限界が来ている。
-1人の漁師で1000人分の魚を捕っているが、平均年収は200万円台。価値と価格が逆転していることが、食品業界の課題。アメリカでも日本の発酵食品に可能性を感じている。まずは資本市場が、日本の食に投資していくことが第一歩になる。
-ユネスコ無形文化遺産は、守ること。守るより、それを強みとして攻めていくことが大事。

44:00 質疑応答①

-労働環境においては、週3時間までの残業にして、給料を支払わない人は罰金を払う、これしかない。女性進出、海外の才能など、才能を日本に持ってくること、経営者に法律を守らせること、これしかない。文化戦略の強化を同時にやらないといけない。
-日本の料理人は、デッサンが描けないのに、みんなマティスになろうとしてるのがおかしいところ。領域をぶち破って新しいものを創る力も重要。食べ手も熟成しなければならない。
-美意識をどう持たせるかの教育、長期プランで考えていくことが必要。
-インバウンドで儲ける仕組みは、流通やライセンスなどのビジネスモデルに機会があるのではないか。

52:39 質疑応答②、まとめ

-食の金額は、上げていかなければならない。ただ今の飲食業を経済だけで回すのは、なかなか難しい状況。
-代替肉のターゲットは、肉を食べたい人。コーラやテスラのように、食においても人間の欲望に寄り添って、地球とどう両立させるかを考えることでイノベーションが生まれる。

58:53 鈴江氏による議論のラップアップ

-食の世界も岐路にある。それぞれの消費行動、それぞれのビジネスで良くしていけるという行動にぜひ変えて いただきたい。

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