テクノベート・フォーラム
あらゆる産業が「再定義」される時代の処方箋~シリコンバレーの最前線より。自動車産業、小売、金融の事例から考える~
あらゆる産業・ビジネス領域において「テクノロジー」の理解とビジネスでの活用が必要不可欠になってきている現代。テクノロジーの進化と企業が対応すべき方向性について、さまざまな視点で議論する(肩書きは2016年7月26日登壇当時のもの)。
<動画冒頭をテキストでご紹介>
宮田氏: テクノロジーによってそもそも金融が大きく変わろうとしているという話は、皆さんもよく聞かれているかと思います。ちなみにシリコンバレーの数字ですが、FinTechだけで2兆円と過去2年で非常に多くの投資が集まっています。
我々のようなVCだけでなく、皆さんのような企業の方々も投資をされていて、多くの金融機関がこの一年でどんどん入ってきています。
金融機関はある意味で危機にさらされているし、チャンスでもあるという状況ですが、FinTechは金融業界だけの話ではなく、さまざまな業界でもこういったことがあると考えています。
皆さんもご存じだと思いますが、「nest」という会社が家電業界を大きく変えたり、UBER、自動車業界、小売、メディア、サービスなど、グロービスの言葉でいうとテクノベートですが、さまざまな業界がテクノロジーで根本から変わってきていることを今日はお話したいと考えています。
先ほどのAmazonのお話とかぶるのですが、今、我々は、テクノロジーが4つの段階に入ったととらえています。
私自身、この業界に入ったのは1997年で、当時は情報システムが業務を効率化するということで、コンピューターが出てきました。当時はまだEメールもあまりなかったですが、紙・FAXで行っていた業務が便利になるという時代で、そのあとに、YahooやGoogleをビジネスに使う、インターネットそのものがビジネスになる時代がありました。
今、私達がいるのは、2007年にiPhoneが出て、世界70億人のうち30億人がスマートフォンという動くスーパーコンピューターを持っている時代です。それがさらに一歩進むのが、私達が考えているオールテックということです。そもそもスマートデバイス、別の言葉で言うとIoTですが、あらゆるデバイスがインターネットとつながってスマート化することで、大きく社会自体が変わっていると考えています。
ビジネスを効率化するためのテクノロジーではなく、そもそもビジネスがテクノロジーの上に立脚してできあがる社会が来ているのだと認識し動いています。(この続きは動画でご覧ください)