あすか会議2012 iPS細胞の開発 ~日本の科学技術で世界を救う~
京都大学の山中チームが発見した「iPS細胞」は、難病治療・再生医療の大きな可能性を秘め、世界中から期待と注目を集めている。一方、莫大な資金力を持つ米国はじめ各国が参入し、熾烈な国際競争が繰り広げられている。今後の実用化に向けて、技術力はもちろんのこと、資金調達、知財管理や事業戦略、チームマネジメント、法整備など、産学官のあらゆる力の結集が求められている。人類の幸福と日本の国益を両立する為の戦略と組織とは何か。京都大学iPS細胞研究所長 山中伸弥教授、同特任教授としてアドバイザー役を務める水野弘道氏が語る。(肩書は2012年7月7日登壇当時のもの)
スピーカー:
山中伸弥氏 京都大学 iPS細胞研究所 所長(*ビデオメッセージでのご参加)
水野弘道氏 コラーキャピタル (英国)パートナー 京都大学 iPS細胞研究所 特任教授
【山中伸弥氏のビデオメッセージ】
・iPS細胞の研究をはじめた理由 (1:21)
・体の細胞から新たにつくる幹細胞がiPS細胞、体のあらゆる細胞に変換可能 (2:06)
・つくったiPS細胞を利用して病気の原因を探り、治療に活かせる(3:35)
・iPS細胞をとりまく国際競争 (6:09)
・実用化に向けた課題は、研究、特許、倫理的問題、行政の許認可、広報(7:14)
・全体をマネジメントするCEO不足が日本の研究機関の課題(8:30)
・山中教授の「究極の夢」(10:11)
・経営について学ぶ学生へのメッセージ (11:36)
【水野弘道氏解説】
・iPS細胞のような科学技術は何年かかろうと患者に希望を抱かせ、人生の幸福に貢献する (16:15)
・病気の多くは患者数が少なく薬の開発ができないが、iPS細胞で創薬が視野に(18:00)
・iPS細胞研究の最大の目的は、患者のため (20:28)
・民間からの寄付による研究サポートの重要性 (23:40)