※この記事は、GLOBIS学び放題で配信中の『リーダーの挑戦』の中から、「能力開発」にまつわる一部の内容をご紹介するものです。
「不公平な配牌」から始まる勝負──麻雀から学んだ経営哲学
藤田氏は、能力開発の原点として「麻雀」を挙げる。東京に出てきたばかりの頃、雀荘に入り浸る中で自然と身についたのが、運と実力のバランス感覚だった。
「麻雀というゲームは、配牌の時点で不公平なんです。それでも一番大きく上がった人が勝つ。人生もそうだなと。家柄がいい人もいれば、容姿がいい人もいる。そういう差の中で、それでも成功しなきゃいけない」
この発言に象徴されるように、不利な状況からどうやって勝ちに持ち込むかという考え方が、藤田氏の経営哲学の根底にある。
運は平等、差がつくのは「我慢力」
「運」という曖昧な要素に頼らず、それをどう活かすかを藤田氏は徹底的に考える。特に印象的なのが、我慢こそが実力の一部だという考え方だ。
「麻雀で一番学んだのは我慢かもしれない。全員が毎回上がれるわけじゃない。だからこそ我慢して、チャンスが来た時に一気にいく。経営もそれに近いと思います」
チャンスが来るまで耐え抜く胆力が、経営においても活きていることが伺える。
インターンで見た“起業のリアル”が自信に変わった
将来の起業を見据えていた藤田氏は、大学在学中にベンチャー企業でアルバイトを始める。そこでは30代前半の若き社長たちが日々試行錯誤して会社を成長させていた。
「10歳ほどしか変わらない社長が、大変そうだけど楽しそうに会社をやっていた。自分にもできるなと思ったんです」
年齢の近い先輩たちの姿を“自分事”として捉えたことが、実践への大きな一歩となった。そこから、新卒入社のわずか1年後、藤田氏は24歳で起業に踏み切る。
「何もなくても始める」──“売るものゼロ”からの起業マインド
藤田氏が創業した1997年当時、インターネットは今ほど信頼されていなかった。それでもあえてその道を選んだ理由は明確だった。
「うさんくさいと思われていたけど、若い人が活躍できそうに見えた。それだけでやろうと思えたんですよね」
売るものがなくても営業をしながら会社を立ち上げる──その姿勢は、まさに「まず動く」「やりながら考える」タイプのリーダー像を体現している。
本から得たリアル──実践の補助線としての読書習慣
経営に関する知識は、ほとんどを本から学んだという藤田氏。特にビジネス書や成功者の自伝など、自分のフェーズに近い事例が多い書籍を読むことに集中していた。
「本を読んでいると、自分の段階に近い話が出てくるんですよね。当時は必ず気づきがありました」
知識を得るだけでなく、読んだ内容を自分の状況に置き換えて思考する力が、藤田氏の能力開発を支えていたのだ。

※GLOBIS学び放題で配信中の『リーダーの挑戦』の中から、藤田晋氏の「能力開発」にまつわる内容をご紹介しました。
『リーダーの挑戦』シリーズでは、グロービス経営大学院学長の堀義人が、日本を代表するリーダーに5つの質問(能力開発/挑戦/試練/仲間/志)を投げかけ、その人生哲学を解き明かします。続きはぜひGLOBIS学び放題でご覧ください。
■その他 『リーダーの挑戦』シリーズおすすめの動画はこちら
- リーダーの挑戦(53) 安宅和人氏(慶應義塾大学環境情報学部教授/Zホールディングス株式会社 シニアストラテジスト)
- リーダーの挑戦⑦ 星野佳路氏(星野リゾート代表)
- リーダーの挑戦⑥ 三木谷浩史氏(楽天代表取締役会長兼社長)
■GLOBIS 学び放題で、さらに学びを深めませんか?
GLOBIS 学び放題は、ビジネススクールを運営するグロービスの動画学習サービスです。
上記でご紹介した目標設定、マネジメントに関連する動画を始め、マーケティングや経営戦略など、14カテゴリのビジネススキルが学び放題。
▼特徴▼
- MBAほかで教える講師監修の高品質なビジネス動画を提供
- 17,800本以上の動画(※2025年4月時点)を毎月書籍1冊分の価格で見放題
- 1動画3分〜、スマホやアプリでいつでもどこでも学べる
- ビジネスの原理原則〜最新トレンドまで、仕事に役立つ実践的な知識を体系的に網羅
- 初級・中級・実践まで自分に合うレベルを選べる
- オンラインイベントやユーザー主催の勉強会などで、一緒に学ぶ仲間に出会える
第20回日本e-Learning大賞で厚生労働大臣賞を受賞!

ユーザーアンケートの結果、90%以上の利用者が高評価!

GLOBIS学び放題で、あなたの可能性を広げる一歩を始めませんか?
▼さらに詳しい情報や、無料体験はこちらから▼
