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withコロナ時代に一気にブレークスルーは来るか?「VR/AR/MR」のビジネスユース

投稿日:2020/05/25

VR/AR/MRの特徴と違い

新たなテクノロジーの進歩がイノベーションを加速する「テクノベート」の世界の中でも、一般人にも分かりやすく刺激的で、日常生活への浸透を予感させるものの代表格が「VR/AR/MR」でしょう。VRはVirtual Reality(仮想現実)、ARはAugmented Reality(拡張現実)、MRはMixed Reality(複合現実)の略です。

VRは、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれる、視界をすっぽり覆う大きなゴーグルを装着し、仮想の世界をあたかも現実であるかのように感じさせる技術です。2016年に発売されたゲーム機「プレイステーションVR」などゲームでの活用が先行していますが、ゲーム以外でも手術のトレーニング、火災からの避難行動の疑似体験といった実用例が出てきています。

ARは、見えているのは現実の世界がベースで、その中に(なるべく自然な形で)仮想のイメージを映し出す技術です。分かりやすい例は、やはり2016年に発売され大流行したスマホゲーム「ポケモンGO」で、スマホのカメラで実際の景色を映すと、その景色に溶けこむようにポケモンのモンスターが現れる機能が好評を博しました。VRと比べてユーザ側がハードにかけるコストが少なくて済むのが特徴で、衣類やアクセサリーのバーチャル試着、部屋のバーチャル模様替えなど、実用化の例も比較的多岐にわたっているようです。

MRは、「VRとARを融合させたもの」などと言われるように、現実の世界をベースにしつつ、そこに映し出される仮想イメージがよりリアルな(360度どの角度から見ても立体的に見える、触れると触覚を伴う、現実の動きに合わせて動かすことができるなど)ものを指します。ヘッドマウントディスプレイを用いますが、VRでは外の現実世界は見えないのに対し、MRでは目の部分は半透明になっていて現実世界も見えつつ、そこに何らかの像を投影する形です。

このように言葉の定義としてはそれぞれ意味が異なりますが、両方の要素を持つ実用例などもあり、必ずしも厳密に区別できるものではありません。これらをまとめてXRと総称することもあります。

コロナ危機でのニーズの高まり

さて、このようなXRですが、将来想像される用途としてはバラ色のものがある一方で、市場規模としては依然として発展途上だったと言えます。普及に向けてのハードルは、たとえばハードウェアやソフトウェアのコスト高や、それに対してニーズがニッチであることなどが挙げられてきました。

ところが、withコロナの時代、ごく一般的なオフィスワークの多くや、教育やエンタメといった情報をやり取りするビジネスがリモートで行われる流れが定着するならば、大きな市場ニーズの変化が予感されます。既に、よく使われるウェブ会議システムでは、カメラに映る自分の背景を実際とは別の景色に置き換える機能が使用されています。これは相当シンプルな機能ですが、近いうちにもっと高度な、ウェブ会議のモニター上でグラフやプレゼン資料を動かしたり、商品見本のバーチャル画像を映し出したり、仮想のホワイトボードに書き込めたりといったAR機能が実装されるかもしれません。

既にコロナ危機の直前に、類似のサービス開発の発表がありました。コールセンター事業大手のベルシステム24が、MRを活用してコールセンター業務を拠点以外の場所でも行えるようにするというものです。

参考:ベルシステム24、デロンギ、日本マイクロソフト、DataMesh、「コールセンター・ワークスタイル・イノベーション・プロジェクト」開

離れた場所でありながら、既存のPCディスプレイでは容易に収まらないほどの詳細な情報をやり取りする強いニーズがあるとすれば、それを乗り越える技術の発展は大いに期待できます。これまでともすればゲームの世界か、あるいは先進的な病院、研究所、工場といった限られた場面のものと思われてきたVR/AR/MRが、withコロナ時代では身近な仕事や学校のなかで当たり前のように使われる日も、そう遠いものではないかもしれませんね。

【参考図書】
テクノベートMBA 基本キーワード70
グロービス、嶋田 毅 (著)、PHP研究所
1650円 

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