G1経営者会議2016
第4部分科会A「第4次産業革命がもたらす製造業の新たな進化形」
テクノロジーの進化によって、ものづくりの価値の源泉は大きく変わろうとしている。自動車や家電、産業用設備はインターネットにつながれ、ソフトウェアのアップデートによって進化を遂げ、3Dプリンティングの普及が製造現場を変容していく。GEは「インダストリアル・インターネット」を掲げ、ソフトウェア企業への転換を図り、SAP、シーメンス、ボッシュは「インダストリー4.0」を打ち出し、新たな製造業の姿を描く。インターネットによってすべてのモノがつながる中、産業と社会はどのように変容していくのか。第4次産業革命がもたらす大変化を考える。(肩書きは2016年11月3日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
秋山氏: 第4部分科会A「第4次産業革命がもたらす製造業の新たな進化形」のセッションを進めて参りたいと思います。本日は大変すばらしい皆さんをお迎えして、盛り上がるセッションができるのではと期待しています。
実はG1経営者会議では、昨年度も「インダストリー4.0」というテーマのセッションを開催しています。ただ、1年前と今年では風景が違ってきていて、昨年のセッションでは、例えばお集まりの皆さんに「インダストリー4.0とは何かご存じの方はいらっしゃいますか」と聞くと、まだまだ少なかったです。一体なんぞやというところから始まったのが1年前です。
今年は、パネリストで来ていただいているGEさんやSAPさんは、まさにそれを自社の会社の新しい方向性として打ち出してコンセプトも出しています。実際に進めていらっしゃる企業さんが現れる中で、私達はこれからどういう世界を見て、何をすることができるのかと、具体的に自分達の仕事に落とし込んで考えるセッションができるのではと思っています。
今日、午前中に事業転換のセッションがあったのですが、このセッションは、これまでの日本の主力・主管・基幹産業の一つということで製造業がテーマではありますが、純粋に製造業に限定した話ではなくて、日本の産業界や社会がどう変化していくかという視点も織り交ぜて議論できればと思います。
まずは新野さんに最初の口火を切っていただきたいのですが、GEはある意味、新しい時代の先頭を切っています。しかも新野さんご自身が「インダストリアル インターネット推進本部長」ということで、では「インダストリアル インターネット」は何かということと、なぜ「インダストリアル インターネット」なのか、その将来像をどういう風に見て、どんな事業を進めていらっしゃるのか、お話いただきたいと思います。
新野氏: GEの新野です。よろしくお願いします。今日は二人のドイツ系のパネラーの方と、一番前にシーメンスの島田様がいらっしゃるので、非常にプレッシャーを感じる中でパネルをやらせていただきます。それは冗談なんですが、まず、GEが製造業としてなぜ「インダストリアル インターネット」をやったかというと、やはり危機感からきています。(この続きは動画でご覧ください)