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ネット選挙で何が変わるか、国民参加型政治は実現するか

投稿日:2015/07/18更新日:2019/04/09

衆議院議員・田嶋要氏×参議院議員・松田公太氏×ホットリンク社長・内山幸樹氏×ジャーナリスト・藤代裕之氏
G1サミット2015
第8部 分科会D「ネット選挙と18歳選挙~国民参加型の政治は実現するのか?~」

ネット選挙が解禁された2013年7月の参院選では、若年層の政治参加の促進が期待されたが、投票率は52.6%と戦後3番目の低さにとどまった。今国会で成立が見込まれる公選法改正案、いわゆる「18歳選挙権」は、果たして若者の選挙参加に向けた打開策となるのか。ソーシャルメディアでの政治家と有権者のコミュニケーションが普及し、インターネット上の"声"はどのように世論を変えていくのか。マスメディアとネットメディアが変わる中で、あるべき選挙の形と今後の課題について、ソーシャルリスニングを提供するホットリンク内山氏、ネット選挙を長く推進してきた田嶋氏、松田氏をパネリストに迎えて議論する(視聴時間1時間15分44秒)。

内山 幸樹氏
株式会社ホットリンク 代表取締役社長CEO
田嶋 要氏
衆議院議員
松田 公太氏
参議院議員
藤代 裕之氏(モデレーター)
ジャーナリスト

【ポイント】
・コミュニケーション学の橋本教授の調査によると、インターネットを使った政治への関わりが生まれると同時に、候補者個人への関心が薄れつつあることがわかる。(候補者のSNSやサイトがつまらない、演説の情報しかないため)逆にネットユーザーが離れてしまう危機感すら抱いている。自分のメッセージをタイムラグなしに伝えられるのは大きな長所(松田氏)

・ネット選挙解禁の実現によって、日本がようやく他の国のように正常化した。実現して初めての選挙では、副作用がないと同時に、反響もなし。これはある意味、若い人には当たり前であり、通常の情報収集がようやく開始したことを意味する(田嶋氏)

・政治家によっても、取り組みに落差がある。まったくSNSを使っていない候補者・政治家は責任を果たしていないのではないか。民主主義の基本として情報発信をし、有権者の問題意識を高めることが重要(田嶋氏)

・選挙期間中にツイートしても、フォローされなければ届かない。ソーシャルメディアは、声の増幅器ではなく、共感を増幅する器械。共感を得ることがどんどん拡散される一方、共感される政策はほとんどない。ソーシャルメディアを使うことで投票率が上がるというのは、スタート段階からありえない話(内山氏)

・2013年のネット選挙では、山本太郎さんと三宅洋平さんがその成功例。共感が共感を呼び、口コミが大ブームメントを生んだ(内山氏)

・根底的な要因は、政治家が信頼されていないこと。失われた信頼を取り戻すため、新党ではダイレクトに有権者の声をといりいれ、国民の集合知を活用して政策をつくりたい。(松田氏)

・私の最重要活動は小学生の国会見学ツアー。12年取り組んでいる。そのツアーの小学生との再会が最近増えていることは、政治に対する信頼という意味で大変うれしい(田嶋氏)

・投票率を分析すると、若い人ほど低いが、20歳だけは高い。最初は純粋な気持ちで政治にもっていた関心が薄れると判明。最初が肝心であり、学校教育が鍵になる。最初の期待値の維持により、日本の低い投票率も上昇するのでは(田嶋氏)

・アメリカでは小学校から模擬投票を実施。これによって、オープンかつ自然に、政治に関する話題を挙げる。子どものころからそれが普通だという教育が重要(松田氏)

・日本の大多数は、ネット上で政治の話をしない。ネット選挙が活用されない理由の一つでは。ネットの使い方だけの問題ではなく、文化に根ざしている(内山氏)

・政治家と会話が可能なのは大きい。ネット選挙は、わずか2週間の選挙期間中の前に多くの支持者を集めておくことが重要。一定の期間で政策に対する質問を受け付け、答えるという対話集会が有効では(内山氏)

・アップする前に言葉に非常に気を配り、第三者からチェックを受けることで、全体のリテラシーが上昇している。名刺交換した人にメルマガを送付することが有効な手段になっている(田嶋氏)

・ネットを政治に活用するため新しい投票システム構築している。議論参加ができるほか、不適切コメントへの対策として名前が出ないようにしたり、見ている人がそれを削除できるようにした(松田氏)

(肩書きは2015年3月21日登壇当時のもの)

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