G1地域会議2014 関西
第4部 分科会B 「関西・観光客"倍増"計画 ~2020年に向けての挑戦~」 Part1/2
政府は2020年までに訪日外国人数2000万人を目標に掲げ、観光を成長戦略のひとつに掲げている。歴史都市・京都、奈良を擁する関西は、観光戦略の牽引役として大きな注目を集める。関西が観光客を倍増するために、必要な打ち手は何か。京阪電鉄の下條氏、訪日観光特化の旅行会社を立ち上げた須田氏、元・外務副大臣の福山氏、京都市長の門川氏、星野リゾートの星野氏が議論する(肩書は2014年10月18日登壇当時のもの。視聴時間38分37秒)。
門川 大作氏
京都市長
下條 弘氏
京阪電気鉄道株式会社 取締役常務執行役員
びわ湖大津観光協会 会長
須田 健太郎氏
株式会社フリープラス 代表取締役
福山 哲郎氏
元内閣官房副長官 参議院議員
星野 佳路氏(モデレーター)
星野リゾート 代表
【ポイント】
・世界の旅行雑誌「トラベル&レジャー」が19年間行ってきた読者アンケート「世界で一番行きたい都市」で2年前に日本都市として京都が初めて9位、去年は5位、今年1位になった(門川氏)
・体験の質を高めてきた結果だと思う。Wifiは650か所無料、24 時間多言語対応のコールセンターを800か所設置(門川氏)
・京都の良さは「町が清潔なこと」という声が多い。ボランティアでの清掃の成果が大きい(門川氏)
・観光業界に非正規労働者の比率が多い理由は、生産性が低いため。自動車産業の半分の需要がありながら、自動車の10分の1の利益も出していない。そのために正規雇用ができない。なのに人手不足(星野氏)
・LCCなど観光業界に対しては、民主党で対応してきた。外国人労働者をいかに入れていくかを検討していたが、国内でも非正規労働者が多い中でなぜ外国人をという話があった(福山氏)
・インバウンドの観光客は1000万人超。2010年に860万人だったが震災で落ち、今は1000万人になっている。ビザ緩和など政策の成果は出ている(福山氏)
・外国人観光客受け入れをビジネスとしている。インバウンド倍増のために、現在関西空港は成田・羽田の半分しか受け入れていないため、航空便の増加は必須。現在は関空便の団体席がとれない(須田氏)
・関西空港近辺はホテルも少ない。プロモーションが足りない。インバウンドを受け入れるという日本人のマインド醸成も必要(須田氏)
・海外の人は、京都に行くには成田のほうが便利だと勘違いしている傾向にある。関空と京都のリニアなどでのアクセスをよくすべき(星野氏)
・WEFによる観光競争力リポートで1位はスイス。空港と鉄道が一致している点が大きい。関空も設備の便利さをプロモーションすべき(星野氏)
・海外からの観光客は5日の滞在で13万円程度。日本人一人の1年間の消費金額が約130万円。海外からの観光客10名で日本人一人の1年間の消費分に到達する。少子高齢化の中でこれは重要な額になる(福山氏)
Part2/2映像はこちらから
Airbnbの登場、規制緩和をどうするか 関西・観光客“倍増”計画 Part2/2