G1経営者会議2014
第5部 分科会C 「デザインと経営」
スティーブ・ジョブズとジョナサン・アイブがAppleの画期的な商品を世に生み出して以降、経営者とデザイナーがタッグを組み、新規事業の立上げやコーポレートブランド刷新に取り組む「デザイン経営」に注目が集まっている。まだ見ぬ未来を描き、ビジョンを具現化し、新たな時代を創出していくために「デザイン」と「経営」はどのような役割を果たしていくのだろうか。経営者とデザイナーは、どのようなタッグを組み、社会を変革していくのだろうか。くまモン生みの親であり、数々の企業経営者から絶大な信頼を寄せられる水野学氏、日産インフィニティQ45やSuica改札機はじめ多くの作品を持つ山中俊治氏を招き議論する(肩書は2014年11月3日登壇当時のもの。視聴時間5分51秒)。
水野 学氏
クリエイティブディレクター
good design company 代表取締役
慶應義塾大学 特別招聘准教授
山中 俊治氏
プロダクト・デザイナー
東京大学生産技術研究所 教授
佐渡島 庸平氏(モデレーター)
株式会社コルク 代表取締役社長
・ブランディングとは、見え方のコントロールである(水野氏)
・たったひとつの魅力ある商品をつくることがデザインではない。企業全体で商品の方向性をどのようにコントロールするかがすごく大事だということは、間違いなくある(山中氏)
・デザインがもたらす価値は、一方では使い勝手やブランディングといった、論理的に比較的計測しやすいものになる。もう一方では、すごく美的な感覚とか、「美しいね」「格好良いね」といった、軽量し難いファクターが一方では必ず横たわっている(山中氏)
・スティーブ・ジョブズが見せてくれた最も端的なものは、「自分が共感したものしかつくらない」という考え方。彼のように、ユーザビリティも含めた最も力強いデザインをする経営者がいるかどうかというのがすごく大きい(山中氏)
・クリエイティブに関して元気な企業には3つのパターンがある(水野氏)
(1)クリエイティブに長けた社長なり役員がいる
(2)ユニクロのように外部からクリエイティブディレクターを招聘する
(3)社内にデザイン「特区」をつくる
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「デザインに経営理念が現れているか? 経営陣はデザイナーと対話すべき」(山中氏)水野学氏×山中俊治氏 デザインと経営(G1経営者会議2014)