グローバル展開における人財マネジメントの要諦 Part1/5
山口 岳男
株式会社日立総合経営研修所 取締役社長
業績不振にあえぐ電機業界の中でV字回復を成し遂げた日立製作所。成長戦略の柱である海外戦略を支えるために、人財部門のグローバル人財施策を行った。2013年には日本の人事部「HRアワード2013」で「企業人事部門 個人の部 最優秀賞」を受賞した山口岳男氏が自ら牽引した改革を説く。パート1は日立がグローバル人財施策に取り組んだ背景と導入時最初の取り組みについて。(肩書は2014年12月9日登壇当時のもの。視聴時間27分25秒)
・日立は情報・通信システム、電力システム、社会・産業システム、電子装置・システム、建設機械、高機能材料、デジタルメディア・民生機器など多様なビジネスセグメント、大量のグループ企業がある。
・海外比率はまだ45%、アジアが中心。成長を考えると海外重視が必要。
・これまでのマネジメントで海外人材の採用、リテンションはできないと考えたのが始まり
・国内外950社で個別最適だった人事制度をグローバルに共通施策に変更し、全体最適を目指した
・人材マネジメントを行うインフラの共通化から始めた
・「儲ける」ことをHRがどうサポートするか、競争優位を組織でどうつくるかを目指した
・グローバル人材部門を先につくり、その下に各国の人材部門を入れるようにした
・最初は全く信じてもらえなかったので、戦略とロードマップを示して同じことを繰り返し説いた。
・3年経ち、25万人分の人材データベースが完成。グローバル・グレードを策定し、グローバル・パフォーマンス・マネジメントでは一つの制度で各人のパフォーマンスを見るようになった。さらに、優秀者の選抜の仕組み、トレーニングプログラムを策定。データベースがなければできなかった。
・各社が独自に行ってきたことをまとめて行うことで、全体最適で効率があがり、コストが下がった。
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