"2011年3月11日の東日本大震災から、徐々に収束の方向に向かいだした福島原発事故。
しかし事故直後に飛散した放射性物質は、人々に不安を与え続けている。住民の避難が必要となった福島県の対象地域はもちろんのこと、他県においても高い線量が確認されたり、食品から国の基準値を超えた放射性物質が見つかったりと、健康への影響が懸念されている。
私たちは日々の生活の中で、何に気をつければよいのか、放射線治療に携わる東大医学部付属病院・中川恵一氏が説く。
(肩書は2011年10月24日登壇当時のもの)。
第1部 講演:
中川恵一氏(東京大学医学部附属病院 放射線科 准教授 緩和ケア診療部 部長)
・現状では、放射線被ばくによる人体の影響は起こらないと考えてよい
・放射線被ばくの問題は、がんの問題である
・我々は原発事故に関係なく、普通に生きているだけで自然被ばくする
・生活習慣と放射線被ばく、発がんリスクの関係
・バカにできない日本での医療被ばく
・放射性物質の拡散には風向きと雨が重要
・広島・長崎では、実は平均寿命が延びている
・内部被ばくと外部被ばくの関係
第2部 対談:
中川恵一氏×田久保善彦(グロービス経営大学院経営研究科 副研究科長)
第3部 質疑応答
於グロービス経営大学院東京校 2011年10月24日
・被ばくは学説的には遺伝しないということか
・被災地で食べ物を選ぶ時、あまり採らないほうがよいものは
・中川先生の活動は、臨床医として、また現代日本人の死生観への問題提起なのか
・100mSvは現実的には気にしなくてよい量か。核種の違いは気にしなくてよいか
・福島産の魚介類、水、米、野菜は使わないほうがよいのか
・先進国で日本だけがんの死亡率が増えている理由は
・医療被ばくに関して、気をつけるべきことは
・内部被ばくは溜まって積算されていくものか