・日本の製造業は、ディスプレイは差別化できず価格競争に陥っているが、液晶用フィルムや装置等の素材では頑張っている。しかし次世代ディスプレイでは韓国勢が間違いなく脅威になる(佐藤)
・大手メーカーが全て同じことをしているため、全体として見て、人や金のリソースが非効率に分散している(佐藤)
・日本企業は技術を自ら加速的にアジアに流出させてしまった。さらにマネジメントや従業員がリスクを取らなくなっている(佐藤)
・日本企業がこれまで戦ってきた土俵が今は違う場所に移り、新しいルールが必要となっている(秋山)
・日本企業とアジアのEMS(電子機器の受託生産サービス)企業では、設備投資の仕方やスピードが全く異なる(秋山)
・やみくもなグローバリゼーションはイノベーションを阻害しかねない。どうバランスをとっていくかが重要(村田)
・QCD(Quality, Cost, Delivery)のなかで、Costが安いのは当たり前、早く納品を求められ、Deliveryの要求が高い(村田)
・スピード感と深いコミットメントが求められ、権限を持ってすぐ対応できるかどうかで取引が決まる(秋山)
・為替は15%程度の変化であれば踏ん張れるが、40%になると日本製品はアジア諸国と比べて高すぎて、競争上の同じ土俵にすら上れない(秋山)
・片足を海外、もう片足を国内に置き、その片足をどうするかを、為替を見ながら決めているのが自動車部品産業クラスター(村田)
・安心・安全・信頼性の日本の電気製品は海外から認められているので、社会インフラ、車、電車、医療機器等の方向に向かいつつ、量産製品は技術優位性を確保しつつ、アジアを活かす方法を考えるべき(佐藤)
・日本という自然災害の国におけるものづくりは、リスクに対しさまざまな手を打っているというイメージがあり、海外にはプラスに働く(村田)
・経産省の部会により、日本の産業構造を「一本足打法」から「八ヶ岳構造」(ヘルスケア、エネルギー、クールジャパン、介護サービス業など)へシフトするというものがあるが、他国と比べると絞り込みに欠ける(秋山)
・いま、製造業の中心にIT企業が台頭してきた。ITがわかった人がものづくりをやり直さないと生き残りは難しい。20世紀的なものづくりはアジアに譲ったほうがいい(会場・元グーグル日本代表 辻野晃一郎氏)