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MBA経営辞書「インテグラル型」

投稿日:2014/06/02更新日:2019/04/09

インテグラル型(Integralarchitecture)

パーツ、部品と完成品の機能が1対1には対応していないアーキテクチャ。構成技術が複雑に絡み合っているため、各技術の機能を単に組み合わせても全体の機能・性能は予測できない。モジュラー同様、オープン型とクローズ型が存在し、クローズ型からオープン型にシフトすることで、参入障壁は下がる。

インテグラルにおけるクローズ型で最も典型的な例は自動車である。自動車は、たとえば、乗り心地という機能を発揮させるために、エンジンだけでなく、ハンドル、サスペンション、タイヤといった要素を複雑に調整しながら統合している。また、燃費という機能を発揮するためには、上記部品を同じように調整することが求められる。それゆえ、あちらを立てればこちらが立たずといった難しい「擦り合わせ」が必要となり、最終的に決定された組み合わせは、他社が容易に真似ることができないものになる。

自動車と同様に複雑な擦り合わせが求められるのが複写機である。擦り合せ型開発が、日本企業の最も得意とする領域であり、この2つの業界で日本企業がリーディングポジションを築いていることは偶然ではない。

とは言え、これらの領域でも、クローズ型からオープン型への流れの中で、競争力に変化が起こる可能性は大いにある。自動車でいえば、電気自動車の登場は、引き続き複雑な擦り合わせ要素は残るとはいえ、最大の擦り合わせコンポーネントであるエンジンが電池とモーターに置き換えられることを意味しているからだ。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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