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MBA経営辞書「ブランドスイッチ」

投稿日:2013/05/13更新日:2019/04/09

ブランドスイッチ(Brandswitch)

あるブランドを購買した後に、他のブランドに切り替えること。その比率をブランドスイッチ率と言い、「商品Aを購入後、同カテゴリーの他ブランドを購入した顧客数÷商品Aを購入した顧客数」で求めることができる。

マーケターにとっては、第一に他社商品から自社商品へのブランドスイッチを高めることが大きな課題となる。市場における自社商品・サービスのブランド力や顧客ロイヤルティを高める工夫が必要となる。たとえば、魅力的な価格、広告宣伝方法、店頭露出の多さなど、顧客が他のブランドに変えた理由を分析し、自社ブランドの魅力が増すようなマーケティング・ミックスを考えるのが常道である。

一方、自社商品間のブランドスイッチについては、慎重に判断しなくてはならない。当初から多少のカニバリゼーションを覚悟して、両商品の合計で自社の市場シェアを上げることを目指している場合は、ブランドスイッチの値が高くてもさほど問題視しなくてよい。しかし、差別化を意識して市場導入した場合は、ブランドスイッチ率の高さは問題であり、ポジショニングの見直しなどの対応が必要となる。

ブランドスイッチ率は、市場特性や商品特性、そのときの市場環境などによっても大きく異なる。たとえば、食品、清涼飲料水、日用雑貨品など消耗品はブランドスイッチ率が高いといわれる。逆に、顧客内シェアが高い商品では、この指標の数値は低い。したがって、業界の標準的なブランドスイッチの状況を知っておくことが重要だ。

ブランドスイッチについて調査する場合、商品特性(特に購入頻度)を考慮しながら調査期間を決めることも重要である。たとえば、頻繁に購入する非耐久財は比較的短期間で分析するほうがよいが、自動車のように何年かに一度しか買い換えない耐久財は長い期間で見なくてはならない。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約800語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

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