キャンペーン終了まで

割引情報をチェック!

MBA経営辞書「権限委譲」

投稿日:2010/11/08更新日:2019/04/09

権限委譲(Empowerment)

目標を達成するために、従業員に権限を委譲すること。彼らが自律的に行動することで、組織運営のスピードを上げることを意図している。

適切な経営システムの構築は、従業員に権限委譲を促し、当事者意識、モチベーションを醸成することにもつながる。権限委譲により、小さな意思決定を各社員が少しずつ行うことによって経営を理解しはじめ、経営者のマインドを持ち、経営者の共通言語を使い始めるという効果もあるからだ。J&Jや京セラなど、大企業となったいまも分権的経営によって権限を委譲し、社員の当事者意識や経営者マインド育成につなげている企業も少なくない。

ただし、実際に多くの企業では、権限委譲という言葉ほど、効用ばかりが説かれ、実態が伴っていない言葉もない。その原因はさまざまあるが、従業員の能力や、そのためのインフラ、あるいは上司の側の心の準備が伴っていないうちにこれが行われてしまったことが大きな理由の1つと考えられる。

では、若いベンチャー企業などでは、権限委譲をどのタイミングで始めるべきだろうか。絶対的な答えはないが、極めて初期の段階は、思い切って任せてしまって、失敗したらまたもとに戻す、というのも1つの考え方である。そうすることで、人材の育成を促し、同時に権限委譲を成功させるためにはどのような経営システムが必要なのかを見極め、それを導入していくことができるからである。最初は試行錯誤になってしまうが、そこで人が育ち、良い経営システムができれば、後は加速度的に権限委譲が進んでいく。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

  • 嶋田 毅

    グロービス経営大学院 教員/グロービス 出版局長

    東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計150万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」の著者、プロデューサーも務める。著書に『グロービスMBAビジネス・ライティング』『グロービスMBAキーワード 図解 基本ビジネス思考法45』『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』『ビジネス仮説力の磨き方』(以上ダイヤモンド社)、『MBA 100の基本』(東洋経済新報社)、『[実況]ロジカルシンキング教室』『[実況』アカウンティング教室』『競争優位としての経営理念』(以上PHP研究所)、『ロジカルシンキングの落とし穴』『バイアス』『KSFとは』(以上グロービス電子出版)、共著書に『グロービスMBAマネジメント・ブック』『グロービスMBAマネジメント・ブックⅡ』『MBA定量分析と意思決定』『グロービスMBAビジネスプラン』『ストーリーで学ぶマーケティング戦略の基本』(以上ダイヤモンド社)など。その他にも多数の単著、共著書、共訳書がある。
    グロービス経営大学院や企業研修において経営戦略、マーケティング、事業革新、管理会計、自社課題(アクションラーニング)などの講師を務める。グロービスのナレッジライブラリ「GLOBIS知見録」に定期的にコラムを連載するとともに、さまざまなテーマで講演なども行っている。

サブスクリプション

学ぶ習慣が、
あなたを強くする

スキマ時間を使った動画学習で、効率的に仕事スキルをアップデート。

17,800本以上の
ビジネス動画が見放題

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

利用者の97%以上から
好評価をいただきました

スマホを眺める5分
学びの時間に。

まずは7日間無料
体験してみよう!!

7日間の無料体験へ もっと詳細を見る

※ 期間内に自動更新を停止いただければ
料金は一切かかりません

新着記事

新着動画コース

10分以内の動画コース

再生回数の多い動画コース

コメントの多い動画コース