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リーディングはAIと一緒に読んでわかろう!――生成AI時代の新・英語学習法入門

投稿日:2025/08/01更新日:2025/08/01

皆さん、最近英語を学ばれていますか?ChatGPT等の生成AIの登場・普及は働き方を劇的に変えていますが、実は英語の学び方も同様に変え始めています。

そこで今回から「生成AI時代の新・英語学習法入門」と題した全4回の連載記事として、リーディング・リスニング・スピーキング及びライティングの4技能別に、ChatGPT等の生成AIを活用した新たな英語の学び方を具体的にご紹介したいと思います。

読めないことには始まらない――リーディングをAIで攻略する

まず、第1回はリーディングの学習法です。

実は、英語学習の中でもリーディングは多くの学習者が何かと挫折しやすいパートです。

「単語がわからない」「文法が難しい」「英文を読んでも何となくしか意味が掴めない」等々、学生時代の記憶もあり、英語を読むことにそもそも苦手意識を覚えている方も多いのではないでしょうか?

そうした皆さんのお悩みを解決する強力なツールとして、ChatGPTを始めとする生成AIが使えます。これまでは辞書や参考書籍を用いてどうしても一方向的に学ばざるを得ませんでしたが、今や生成AIを先生代わりに双方向で自由に学べる時代になりました。

ここからは、単語・文法・英文の読み方という3つのポイントから、効果的・効率的なリーディングの学習法をご紹介します。

1.単語学習×生成AI:「覚える」から「使える」へ!

単語帳等で単語をひたすら機械的に暗記したとしても、残念ながら語彙力はなかなか身に付きません。そこで、生成AIに単語を用いた様々な例文を作成してもらい、文脈に沿った形の語彙を習得することが重要です。

例えば、生成AIに「”synergy(相乗効果)”という単語を使った例文を3文作って下さい」と指示したとします。すると、例文を元に”synergy(相乗効果)”の単語の使い方が複数の文脈から学べます。単に意味を覚えるというだけでなく、実際にどのように使われるのかまで理解しやすくなるでしょう。

また、生成AIを英英辞書として使うことも個人的にオススメです。英和・和英辞書として訳してもらうのはもちろんながら、難しい抽象的な単語ほどやさしい具体的な英語で説明してもらうと単語の意味がより一層理解しやすくなります。
例えば、”Explain the word ‘leverage’ in a way that even a small child can easily understand.”( “laverage”という単語を小さい子供でもわかるようにわかりやすく説明して下さい。)とプロンプトとして入力すれば、文字通り子供でも理解できるシンプルな英語で単語の定義を説明してくれます。

2.文法学習×生成AI:わからなくても何でもすぐに聞ける!

文法書等で文法を体系的に学ぶのは学習者の多くにとってはハードルが高いと言えます。文法用語それ自体が難解に思えますし、何をどこまでわかれば良いのか、その判断にも往々にして迷ってしまいます。その結果として、文法がリーディングを行う上でボトルネックになってしまい、英文を読むのを途中で諦めてしまう方も少なくないのではないでしょうか。

自身のレベルに合った解説をしてくれる

しかし、生成AIに今まさに読んでいる英文を打ち込めば、その英文の文法的な解説を行ってくれます。しかも、その解説内容は学習者のレベルに程好くカスタマイズしてくれる訳です。
例えば、「この英文のこの部分が文法的によく理解できない」と思ったら、生成AIに英文を入力した上で「この部分の文法項目を具体的に解説して下さい」とダイレクトに尋ねてみましょう。抽象的な用語説明だけではなく、具体的な文脈に基づく説明が得られるため、その文法項目について確実な知識が身に付きます。

追加の練習問題で知識が定着

そして、せっかく生成AIのカスタム解説を受けたのであれば、その文法項目に関する解説付きの練習問題も一緒に出してもらいましょう!もし仮に解説を読んだだけでは十分に理解し切れない箇所があったとしても、その解説から派生する選択問題を解くことにより、文法知識の更なる理解と定着を図ることができます
例えば、関係代名詞が登場する英文を読んで、その解説も受けたならば、「関係代名詞の説明を基にその選択問題を解答・解説付きで3題出して下さい」と聞いてみましょう。このように生成AIをフルに活用すれば、文法学習をより一層実践的でかつ時間も労力もそれほど多くの負担を掛けずに学べる訳です。

3.英文読解×生成AI:「難しくて読めない」英文を「簡単に読める」に変える

文意を変えず、自分のレベルにあった文章に

英語の長文読解において、文章が難しく意味が掴めないと感じる瞬間は誰にでもあります。そうした時にこそ、文章を自由自在に書き換えられる生成AIの本領発揮です。英文をそのまま放り込んでしまい、元の英文を自分の読解力に見合う難易度に調整してもらいましょう。
例えば、本来なら英字新聞の記事は中上級者でも通読するのは結構大変ですが、「この記事を中学生でもわかるような内容・形式に書き換えて下さい」と依頼すれば、初級者でさえもその記事の中身をきちんと理解しながら読解力をきちんと養うことができます。

読みやすさのための「補助線」を引いてもらう

また、英文を読む際には、「どこでどう区切って読むのかがはっきりとしない」「主語・述語及び目的語等の英文の要素がうまく見分けられない」といった点で読み方に困っている方は多いのではないでしょうか。そうしたお悩みに対して効果的なのがスラッシュリーディングと構文分析です。
まず、スラッシュリーディングとは、意味の塊(チャンク)毎に文字通りスラッシュ(/)を入れながら読んでいくリーディングの手段・方法を意味します。例えば、「この英文にスラッシュを入れて意味の塊ごとに区切って下さい」とリクエストすれば、英文を視覚的に分解することにより、その構造や流れをグッと把握しやすくなります。
次に、構文分析とは、英文の中で各語句がどのような意味・役割を果たしているのかをクリアにするプロセスを指します。例えば、「この英文の構文を各要素に分解しながら説明して下さい」と頼めば、文型等を基に英文の構造を可視化してくれます。それにより、英文の内容を一段と正確にかつスピーディーに捉えることができます。

生成AIを用いた英語学習の注意点

ちなみに、単語学習・文法学習及び英文読解のいずれも当てはまりますが、生成AIを活用するには幾つか注意点があります。

まず、1点目としては、生成AIの回答はまだ完全に正確ではない点です。そのため、自分でもその内容が正しいかどうかを必ずダブルチェックするようにしましょう。
次に、2点目としては、生成AIとのリーディング学習に過度に依存しない点です。最終的な学習目標は、もちろん生成AIがなくても自分だけで英文を読めるようになることですので、何でもかんでも生成AIに聞かず自らの頭で考えることも決して忘れないで下さい。
最後に3点目としては、生成AIとの学びも独学と同様に習慣化が重要です。毎日ちょっとした隙間時間でも全然構いませんので、この機会にコツコツとリーディングを学ぶ習慣を徐々に身に付けていきましょう。

またリスニングの学習法に関する次回の記事でも詳しくお伝えしたいと思いますが、生成AIは皆さんの英語学習を文字通り個別最適化してくれる可能性を十分に秘めています。言い換えれば、わからないことを手軽にすぐに聞ける自分だけの英語の先生がいつもあなたの側にいる訳です。その意味でも、英語を学ぶには生成AIを最大限に使い倒さないと最早「もったいない」と言えるでしょう。ぜひ生成AIと英文を読みながら、仕事や生活に活きる読解力を手に入れていって下さい!

  • 谷原 英利

    グロービス ファカルティ本部 グロービスAI経営教育研究所(GAiMERi)研究員

    新卒時は伊藤忠商事にて海外営業、その後はリクルート・教育系スタートアップ等にて教育事業での事業開発と経営企画に従事。
    現在はグロービスにて、ファカルティ本部の研究員として教育研究・AIリサーチを担当。また、思考領域のファカルティグループにも所属。東京大学教養学部卒業、テキサス工科大学大学院修了。

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