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日本が世界に誇るアニメ業界は、今後どうしたら生き残れるのか?

投稿日:2024/05/27

G1サミット2024 第7部分科会E
「世界へ拡がる日本のエンタメ・コンテンツ〜日本の映画・ドラマ・音楽は世界でどう戦っていくのか〜」樹林伸×小佐野保×瀬戸口克陽×山田早輝子×河村裕美
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)

2023年も日本のエンタメ・コンテンツは凄まじい成功を遂げた。世界で既に評価の高いアニメ・漫画コンテンツだけでなく、映画・ドラマ・音楽など数々の日本発コンテンツに世界が注目する。世界で勝つための日本のエンタメ・コンテンツの戦略を探る。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)

00:00 オープニング

01:12 コンテンツ制作現場で直面している課題(小佐野氏、樹林氏)

-人件費を始めとするコストが上がっているため、アニメは今後リスクが高い。昨年45%のアニメスタジオが赤字。
-日本のドラマはお金をかけなさすぎる。「ドクターホワイト」も、韓国では全く予算が違う。

06:50 予算をかけて作ったドラマの裏話(瀬戸口氏)

-世界に打って出ないといけない、最初は赤字でも作らないといけない、と思い、VIVANTを制作することになった。

09:48 ハリウッドの脚本家と俳優によるストライキについて(山田氏)

-情報提供の多様性によって配分が少なくなったこと、AIの台頭による恐怖感などが背景にあった。

12:40 AIの台頭について、作家としてどのように見ているのか(樹林氏)

-ストーリーテリングについてはまだ敵ではないが、まとめることや取材として使うのは有益。ハリウッドはフォーマットが決まり過ぎているので、AIで出来てしまう。

16:08 日本のドラマ構成とAIの台頭(瀬戸口氏)

-「100円の恋」や「MOTHER」はリメイクされ、各国でヒットしている。日本の脚本は評価されている。AIとどう付き合っていくのかに加え、人間の予測不可能な部分を入れていくことが大事。

18:20 最初から世界に打って出るための解決策(小佐野氏)

-日本にはある程度大きな市場があるので、そこで考えてしまう。日本人は稼ぎ方が下手すぎる。ギークピクチュアズは2019年にインドに会社を立ち上げた。みんなが出来ないやり方をやっていくしかない。

23:18 アメリカでは俳優の権利を守ろうとしているが、日本ではどうなっているのか(山田氏)

-若手をどうやって守っていくのかが大事。俳優がいなければ、スーパーヒーローは存在しなかった。AIをうまく使えるところは使い、人間も努力しなければ淘汰される。

29:07 TBSが世界に打って出る動きをするにあたって、政府に期待すること(瀬戸口氏)

-韓国のやり方に学び、トライアンドエラーするしかない。そのあたりは政府の支援はあまり期待できない。

31:20 個人にオファーが来るということはあるのか(小佐野氏)

-ゴジラ-1.0の大ヒットにより、海外から山崎貴監督に大量のオファーが来ているが、個人としてではなく、東宝の山崎組として作品を作ってヒット作を生み出してほしいとお願いした。

33:22 敏腕編集者・プロデューサーのグローバル版が必要なのではないか(樹林氏)

-東宝のような動きは出てきている。ゴジラ-1.0もそれほどお金をかけていない、そのようなアイディアがある。

35:32 価格交渉の際に日本として出来ること(山田氏)

-安く売らない事。日本人は自分たちの価値がわかっていない。海外に翻弄されず、小さくても日本がプラットフォーマーになることが大事なのではないか。

39:09 コンテンツが多極化する中での、日本の立ち位置(小佐野氏、瀬戸口氏、樹林氏)

-日本としての弱みは、ライセンサー・ライセンシー間での契約する際の弱さ。これを解決出来れば強みに変えられるのではないか。
-海外の契約書は分厚い。細かいことがすべて決められている。お人好しだったと感じる。ニンジャウォーリアーズやたけし城はお人好しな契約をしてしまっていた。
-神の雫もお人好しな契約をしてしまった。それでも飛行機やホテルなどは契約が入っていた。
-テレビ局にはコンテンツプロデューサーはいたが、ビジネスプロデューサーはいなかった。日本の常識は非常識だということをまずは知ることが大事。

43:23 質疑応答①

-今のテレビ局は裏に新聞社がついている中で何かやろうというのは無理なのではないか。例えば海外からディレクターや技術者を連れてくることをしないといけないのではないか。
-アニメ・ドラマの海賊版が海外では売れているが、そのあたりのプロテクションはどうするのか。文化庁のミッションとは?
-これから外に出る際、個別に出て行っても間に合わない中で、大きな力を作るにはどうすべきか。
-日本としては、ビジデブ(ビジネスディベロップメント)が弱い。どうすれば高められるのか。

54:01 質疑応答②

-テレビ業界に20年いて、契約書を見たことがない。現場で契約の問題が発生した時、どのような解決策があるのか。
-過去のIPのライブラリーのマネタイゼーションについて。日本で撮影したいという要望が海外から来た際、対応する方法はあるのか。

  • 樹林 伸

    作家 「神の雫」「金田一少年の事件簿」など原作者

    早稲田大学政治経済学部卒業後、講談社に入社し漫画編集者として『シュート!』『GTO』等の企画・ストーリー制作に深く関わる。原作者として独立後は亜樹直、天樹征丸、他複数の名義で『金田一少年の事件簿』『神の雫』『サイコメトラー』『クニミツの政』(第27回講談社漫画賞受賞)『エリアの騎士』『BLOODY MONDAY』『GetBackers奪還屋』等のTV化された多くの漫画の他、木村拓哉主演のドラマ『HERO』などを企画、小説作品では『ビット・トレーダー』(幻冬舎)『陽の鳥』(講談社)『ドクター・ホワイト』(角川・フジ系にてドラマ化)等を発表、ゲーム作品『ファイアーエムブレムif 』の原案も担当している。また、市川海老蔵主演の新作歌舞伎『石川五右衛門』、及び同名テレビドラマ(テレ東)の台本を手がけた。2013年にはDeNA社が創刊したウエブ漫画雑誌『マンガボックス』の編集長に就任。2009年、グルマン世界料理本大賞の最高位『Hall of Fame』をアジア人初受賞。2010年フランス政府より農事功労賞、2019年には芸術文化勲章を受勲。2011年JapanExpoAwardsにおいて、最優秀青年漫画賞受賞。2013年4月、クールジャパン推進会議分科会委員。2023年には漫画「神の雫」が日仏米制作にてドラマ化され全世界に配信される。
  • 小佐野 保

    株式会社ギークピクチュアズ 代表取締役

    大手映像制作会社を経て、2007年ギークピクチュアズを設立。 プロデューサーとしてCM・映画・アニメ・ドラマ等の制作に関わる。 主なものとしては、TVCM/ソフトバンク「白戸家シリーズ」、サントリー「BOSS宇宙人ジョーンズシリーズ」、映画/「深夜食堂」「椿の庭」「サバカン」他多数。 2020年、栃木県足利市にリアルサイズの「渋谷スクランブル交差点」をバーチャル撮影スタジオとして再現し話題となる。ギークサイト、ギークトイズ代表取締役。
  • 瀬戸口 克陽

    株式会社TBSホールディングス 執行役員 株式会社TBSテレビ 取締役

    鹿児島県出身。東京大学経済学部卒。1996年TBS入社。
    2001年からドラマプロデューサーとして「GOOD LUCK!!」「花より男子」「華麗なる一族」「99.9-刑事専門弁護士-」などを手がける。
    「Around40」ではタイトルが08年の流行語大賞に。
    ドラマ制作部と企画の目利きや戦略を担う編成を行き来し「半沢直樹」や「VIVANT」の企画立ち上げに携わる。24年6月から現職。
    立教大学でグローバルリーダーシッププログラム兼任講師も務めている。

  • 山田 早輝子

    FOOD LOSS BANK /Splendent Media 代表取締役社長

    フィリペ6世スペイン王国国王陛下よりコマンダー勲章を叙勲。 国際ガストロノミー学会日本代表。 FOOD LOSS BANK代表取締役社長:国連マスタークラスにて活動が教材として世界配信される。 LVMHグループVeuve Clicquot:影響力のある女性賞“WOMAN OF INFLUENCE” Awardを受賞。 Esquire誌:『世界を変えるゲームチェンジメーカー』 Japan Times:Sustainable Japan ESG部門審査員特別賞受賞 ロサンゼルス市庁CHANGEのSDG5上級戦略アドバイザー 世界のベストレストラン50公式大使 モナコ公国文化推進大使 Splendent Media代表取締役社長(アル・パチーノ主演・監督映画作、ベニス国際映画祭 で受賞・現在「進撃の巨人」米国WB社とプロデュース中) 聖心女子大学卒 住友商事勤務後海外18年在住後帰国、報道ステーションやNHKワールドにて活動が特集される 慶応義塾大学院SMD研究科特別講師 内閣府CJPFプロデューサー/審査員、東京都委員、港区国際国際交流協会理事 ルコマンドリー・ド・ボルドー騎士団の叙任

モデレーター

  • 河村 裕美

    文化庁 文化戦略官

    旧文部省入省。財務課、特別支援教育課など初等中等教育部署を経て、米国コロンビア大学公共政策大学院修士課程修了。大臣官房国際課など国際業務、初等中等教育段階におけるグローバル人材育成を担当。2014年から東京オリンピック・パラリンピック組織委員会国際関係部長職兼務で、スイスローザンヌに本部がある国際オリンピック委員会オリンピックゲーム局に勤務。2017年ー2021年、東京2020大会PR、聖火リレー、開閉開式等に携わる。大会後、OECD勤務を経て、文化庁文化戦略官として文化の国際発信に携わる。

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