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【速報】G1@Clubhouse㉕「i-mode22年目2/22-22時に語るデジタルの未来」亀山敬司×尾原和啓×堀義人

投稿日:2021/02/24更新日:2021/03/26

昨日、2月22日22:00 ~23:00に行われたG1@Clubhouse㉕の内容のポイントをご紹介します。

テーマと出演者

テーマ:「i-mode22年目2/22-22時に語るデジタルの未来」。

出演者:亀山敬司(DMM.com)、尾原和啓(IT評論家)、堀義人

発言のポイント

※上記出演者のご了解を得たうえで、記録、公開しています。

1)i-mode登場から現在まで

・今年で22年目のi-modeは、世界で最も早く生まれた日本発のモバイルインターネット。コンテンツ市場は一時7,000億円に達していて、これは2007年に誕生したiPhoneの7年目ぐらいの世界市場と同じ規模になる。日本からこれほどの独自市場が生まれていたのはすごいことだと思う。

・インターネットは、コンテンツ、コマース、コミュニケーションの組み合わせで動いている。そのなかで、ビジネスではコンテンツとコマースが着目されがちだけれど、実はコミュニケーションで革新を起こすことによって人の動きが変わり、そこにコンテンツが乗ってコマースが生まれることは多い。そんな掛け算がi-modeですでにスタートしていて、以降、PCのインターネット本流にもつながっていった。

・i-modeが出てきた頃は日本の発想力が面白いと思っていた。ただ、もともとインターネットは情報を効率よく見つけ出すツールとして使われていたし、それがアメリカの考え方にハマっていたのだと思う。結局、情報を探すところはGoogle、商品を探すところはAmazon、人を探すところはFacebookという風に、効率化という領域でGAFAが次々市場を獲っていった。

・効率化によって新しい分断も生まれたと思う。同じ情報にばかりアクセスして、同じような人ばかりで固まるようになっていったというか。声優からDJ社長からジャニーズまで、今は若者が見ているものもばらばら。それぞれが自分たちの空間でのみ生きていて、年寄りと若者、金持ちとそうじゃない人たちといった今までの分断に加えて、さらに細かく分かれてきたという印象がある。

・日本のインターネットは、全体のなかから効率的にものを探す点では貢献できなかったけれど、バーティカルポータルと呼ばれる領域は強かった。仕事はリクルートとか、食は食べログとか、1つのジャンルのなかで意思決定を多様化していくような領域だ。

2)GAFAM台頭の背景

・なぜGoogleやAmazonが強いのか。購買体験を効率化すればユーザーが商品を買ってくれる。すると大企業もAmazonにものを卸さなければいけなくなり、それで品揃えが増えたら、さらにAI等を使って購買体験を効率化できる。そんな、ネットワークエフェクトと言われるようなサイクルが回り、ひとたび勝ちパターンに入ると収穫逓増でどんどん大きくなる、と。そのグロースループが現在の巨大な時価総額にもつながっている。

・かつてはDMMもプラットフォーマーを目指していた。1つの課金登録でいろいろ購入できるようなモデルを20年ほど運営してきて、そのなかでAmazonやAppleにも抵抗したりしてきたけれど、限界があった。会員数等、分母の大きさでは勝負しづらい。それで最近はプラットフォームにこだわらず、サッカー、消防車、農業等、まったくの異業種に入っている。

・Amazonは小売市場、GoogleとFacebookは広告市場をおさえているが、アメリカのGDPに占める割合は前者が7%で後者は1%にすぎない。広告を通した流通が7%前後とすると、大きく見積もってもGAFAが強いのはGDPの15%前後。残り85~93%は手つかずだ。それならリアルのアセットを持つところがネットと融合して、まさにテクノベートを起こすというほうが、少なくともリアルに強みがある国はアドバンテージを持てるのではないか。

・WeWorkやUberに出資してリアルとデジタルをつなげようとしていたソフトバンクの戦略は、とても理に適っていると思う。デジタルだけでは勝負にならないから。コロナもあって今はいろいろ苦戦しているけれど、進む方向があるとしたら、そこしかないのが現実だと思う。

・コミュニケーションを牛耳ることで独占力を発揮したのがMicrosoftだ。一見するとOSという土地基盤の会社だと思われがちだが、実は最も大きな破壊力を持っていたのは、ワード、エクセル、パワーポイントという、ビジネルのコミュニケーションプロトコルを握っていた点。そこのバーティカルでWindowsもOS市場を獲っていった。

3)未来はどのように変化していくのか

・日本がこれからデジタルで個性的なことをやろうとするなら、効率化でなく和の精神で広くコミュニケーションしていくのがいいと思う。手間はかかるけれど、最終的には対立するより効率が良いから。日本は今、アメリカとも中国とも、他の多くのアジアの国々とも喧嘩をせずやっていけている。ビジネスでもそんな風にしたほうが、結果的には新しいものを生む勝ち目になると感じる。

・今は多くの人がClubhouseをYouTubeのような発信場所として使っているけれど、広くコミュニケーションするという意味では、コミュニティ単位で分断されている状態を越えるような使い方をするほうがいいと思う。話すことに価値があるから。自分は、まったく知らないような配信に散歩がてら入り込んで、手を挙げて喋ったりしている。そのなかで学ぶことも多い。

・ネットという未開拓の土地をネットで埋める戦いは、フロンティアスピリッツを持つGAFAMにボロ負けした。でも、2回戦はリアルの上書き。米国市場であればGDPの残り85%を狙って、東芝のPOSやコマツのショベル等、リアルが強いところを拠点にしてネットワークをつくっていく。そこでコミュニケーションから入ってバーティカルを握るということであれば、リアルに拠点を持つ日本が強いと考えている。

・かつてインターネットは英語テキストによるローコンテクストなコミュニケーションばかりだったが、テキストが画像になり、画像が動画になり、今後はVR含めた体験でコミュニケーションできるようになる。そうした非言語の領域では、たとえばワインや漫画等、ハイコンテクストなコンテンツを蓄積しているフランスや日本が強くなると思う。それをプラットフォームにつないでいくことで世界を席巻していく。効率化のインターネットから、遊びと余剰、あるいは非言語のインターネットへ進むという部分に可能性を感じている。

・ClubhouseでBLM系の方々ともたくさん話をしているが、彼らはCausalityという言葉をよく使う。「どこの場所で生まれたから」といった話が分断を生む、と。でも、何が人と人をつなげるのかというと、「分断を越えるのはFavoritismだ」と言う。“好き”は肌の色も越えることができる。

・4年前にアメリカのエリートたちがトランプ勝利を予見できなかったのは、自分たちと異なるものに関心を払わず、無視をしていたからだと思う。でも、実際にはそのパワーが半分はあった。日本も分断を避けたいのなら、なおさら自分たちと異なるコミュニティに自ら入っていって学ぶようなことが大切になると思う。

・インターネットがあるからこそ海外からでも皆さんとつながることができるし、多くの人がつながることで大企業や国家を監視することもできる。そうした世界で新しいエシックスが生まれていくと信じている。プライバシーの問題もあるけれど、世の中、なかなか捨てたもんじゃないから、とにかく広くコミュニケーションしてもらえたらと思う。日本は個性的な国だし、まだまだデジタルでも独自の価値を生み出せるという期待がある。

G1@Clubhouse㉕「i-mode22年目2/22-22時に語るデジタルの未来」

ディスカッションに参加してくださった皆様

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