【速報】G1@Clubhouse⑱「日本のスタートアップエコシステム〜グローバルNo1企業を輩出し続ける為に何が必要か」鈴木健×高宮慎一×佐藤輝英×宮田拓弥×堀義人

昨日、2月15日22:00 ~23:00に行われたG1@Clubhouse⑱の内容のポイントをご紹介します。

テーマと出演者

テーマ:「日本のスタートアップエコシステム〜グローバルNo1企業を輩出し続ける為に何が必要か」。

出演者:鈴木健(スマートニュース)、高宮慎一(グロービス・キャピタル・パートナーズ)、佐藤輝英(BEENEXT)、宮田拓弥(スクラムベンチャーズ)、堀義人

発言のポイント

※上記出演者のご了解を得たうえで、記録、公開しています。
 

1)スタートアップエコシステムの現在の問題提起

・ユニコーン企業(創業10年以内で時価総額1,000億円以上の未上場ベンチャー企業)は日本には数社しかないが世界中には数百社あり、さらにその上にはデカコーン企業(時価総額1兆円以上)、ヘクトコーン企業(時価総額10兆円以上)という企業が存在する。

・日本にとっては今はチャンス。シリコンバレーの中でもmシリコンバレー至上主義は終わりを遂げており、シリコンバレー一強の時代ではなくなってきた。数千億円規模のファンドが多く立ち上がっていて、ポストユニコーン企業に投資をするなど、スケールの大きな戦いになっている。こういう場所で戦っていかなくてはいけない。

・シリコンバレーには、ロマンティシズムが残っている。それでどう社会を良くしていくのかみたいな所に価値を見出している人がまだ多くいる。そういったものが持っているエコシステムの違いもあって、日本でもそれを強くしていけたら良いのではないか。

2)日本と世界のスタートアップエコシステムの現状

・エコシステムはアメリカでは1960年代から始まって現在の状況ができているが、日本は2000年くらいからスタートしている。そういう意味では、急速にキャッチアップしていると思う。2019年は2,800億円が投資されていて、アメリカでは14.5兆円と経済比で見ると遅れている。ただ20年前、日本での投資額は限りなくゼロに近かったことを考えると、ユニコーンはここ4年くらいで急速に立ち上がってきている。その背景にはメルカリが上場するなど、ロールモデルが出てきた。ただデカコーン、ヘクトコーンになるには、海外進出や日本国内で大きなマーケットでの寡占化が不可欠。一定数のユニコーンが出たら、さらに勝ち抜いていくユニコーンを作るということが必要。

・アメリカは世界中から起業家・投資家が集まるが、日本には日本人起業家しかいないし、投資するのも日本人しかいない。Googleもロシア人だったりする。そのため一概に日米のGDPを比較出来ないのではないかとも思う。またここ5年くらいの傾向として見られるのは、シリコンバレーが急速に海外と接続し出していること。インドや中国、東南アジア、アフリカなどもスタートアップが出てきているのは英語でシリコンバレーと接続出来るというのが大きい。日本のマーケットが他国のマーケットと繋がっていないというのも、問題のひとつ。

・インドは2021年1月時点で、ユニコーンが40社になった。特に2020年コロナ禍で、新規ユニコーンが11社も増えた。2050年にはユニコーンが100社になると言われている。GDP全体では日本の方が多いが、インドは人口を背景にしたマーケットが大きい。現在のポテンシャルと未来のポテンシャルに対してリスクマネーが流れてくるので、人口が増えてミドルクラスが増えている所にお金が流れてきやすいのではないか。

・インドにはセコイア・キャピタルなど、米系の規模感が大きい。インドの昨年のスタートアップ投資は約1,2兆円(日本の約5倍)、ASEANは約9,000億円(日本の約3倍)。ここから言えるのは、マーケットの数十年後を見据えたポテンシャルに対して、世界中がインド・東南アジアに投資している。

・東南アジアは、米系ではセコイア・キャピタルなどは積極的。その他、特にインドネシアはローカルのベンチャーキャピタル(100~150億程度)が伸びている。ローカルの財閥系VCやソブリンファンド、中華系など、様々な手どころの資金が流れていて、ここ5年で8倍くらいに伸びている。

3)グローバルで活躍する企業を出すために

・DAY ONEからグローバルのマーケットをターゲットにする際、国内から最適化してからだとスピード感的に競合に後れをとってしまう。海外で1,000億円規模でファンドが投資するので追い付かなくなってしまう。なので、DAY ONEの段階からグローバルで戦う覚悟をしていくことが必要。

・電撃戦をスケーリングさせていくということと、エコシステムというものが日本にはない。ブリッツスケーリングさせていくための事例・ノウハウ・人・カネが出来上がってしまっているというのが本質的で、シリコンバレーや中国、ASEANなどはモデルケースが揃っている。

・アメリカでは、最近GMの自動運転の子会社が、時価総額3兆円になった。元々売り上げゼロ円だった会社だったが、8年前にGMが1,000億円で買収した。GMのリソースを使って、3兆円まで行った。日本ではまだ優秀な方々が大企業にいることが多い。日本でも大企業がベンチャー側に買収や投資に入っていった方が良い。人材の交流なども起きるし、ベンチャーが大企業の背中を借りるスケーリングもあっても良いのではないか。これまでの日本の大企業はあまりお金を出さない。ここ数年はトップの方から、日本の大企業の姿勢もだいぶ良くなってきているので、もっとプッシュが必要だと思う。

・インドでは、インベストメントバンカーやグロースファンド出身者などの人材が市場に多くいる。投資をするときにこのような人材がCFOとして参画して、アメリカ・中国の投資家から調達してスケールさせるというパターンが多い。日本でもここ十年、投資銀行出身者のCFOが増えていて良くなっているが、日本にはグロースファンドがない。その部分が足りていないから、数百億程度で息切れしてしまい、次の調達がしづらくなっている。

・日本のVCができることは海外のプレーヤーにしっかりバトンタッチして、彼らの力をレバレッジして、ユニコーン・デカコーンにすること。ただ本当にグローバルに行かないと、デカコーンは生まれないのか。セコイア・チャイナは建設業のDXを目指すアンドパッドに投資した。セコイアとしては、日本のマーケットは十分大きいと考えている。楽天やYahooなどの例から見ても、国内マーケットでデカコーンを出しながらヘクトコーンに挑戦することも出来るのではないか。

・高い目標・思考を持った起業家がもっと出てきてほしい。アクセラレータ「G-STARTUP」ではユニコーンを100社作ると言っている。不可能だと言うかもしれないが、達成に向けた資金調達や人材調達・戦略を作ることができると思う。

・グローバル化しても、それを支えるメンバーにスケーリング経験のあるプロフェッショナルなメンバーがいないと難しい。一方でメルカリやスマートニュースなどでは社内で英語が使われるようになっていて、グローバル化が進んでいる。そういう環境から次のグローバルスタートアップの経営幹部が出てくると期待している。

・基本には起業家のグローバル化、資金のグローバル化、プロフェッショナルの多様化など、ダイバーシティが必要不可欠。

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