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【速報】G1@Clubhouse⑧「どうする東京オリパラ〜何がベストな開催方法か」太田雄貴×朝日健太郎×堀義人

投稿日:2021/02/07更新日:2021/03/26

昨日、2月5日22:00 ~23:00に行われたG1@Clubhouse⑧の内容のポイントをご紹介します。

テーマと出演者

テーマ:「東京オリパラ」。1年延期となった東京オリパラ。世界中でコロナが猛威をふるい、ロックダウンが続き、日本でも8割の国民がオリパラ開催に反対している。その環境下で何がベストかを議論します。

出演者:太田雄貴(日本フェンシング協会)、 朝日健太郎(参議院議員)、堀義人
一部出演:土井香苗(ヒューマン・ライツ・ウォッチ)  

発言のポイント

※上記出演者のご了解を得たうえで、記録、公開しています。

1)2月3日の森喜朗組織委会長による発言について

・本当に残念。コロナのこともあり、多くの人が開催を不安視していた状態で、一層のダメージになった。海外メディアも大きく報じている。近年の五輪は人権やサステナビリティの面でも注目されている。そのなかでの発言だから世界でもショックが走っている。

・北京大会はチベット問題等で、ソチ大会も反LGBT法で、欧米首脳の多くは開会式をボイコットした。だからこそ、日本として五輪を通して素晴らしい国であることをアピールすべきだったが、今回の件で、日本の印象も悪化しかねない。

・選手たちの大勢は、自分がやるべきことを淡々とやるだけと考えている。発言することで周囲に迷惑をかけたくないだろうし、波紋を呼ぶかもしれないと思うと、やはり声を挙げにくい。

・このまま森氏が会長を続けると、国民の信頼を得ることはできない。今回の発言が容認されているようになってしまう。組織委員会で働く方々やボランティアの方々の士気も下げてしまった。一方で、これまでの活動を振り返ると、あのポジションを務められたのは森会長ならではの面もある。交代といっても、次は誰がそれを担うのか。相当高いレベルが求められる。

2)東京オリンピック・パラリンピックは開催すべきか、中止または延期すべきか

・形を変えて開催すべきだと考えている。たとえば、海外からの観客は国内に入れない。日本のお客様は対策を取ったうえで、一定数会場に入れることを前提にする。これからプロ野球やJリーグで有観客開催等のテストもいろいろできると思う。

・選手の立場とすれば、やって欲しいと思う。単に「やらせてくれ」という話だけでなく、日本を元気にするというスポーツとしての意義もある。国民に寄り添いながら、一方で準備は粛々と進めておかなければ。

・一方で、世論調査等で懸念の声が高いのも踏まえると、医療体制や水際対策の情報をもっと公開して、感染リスクを下げる施策を取っていることをきちんと伝えていくのが大切だ。

・もともと競技を生で観られる人は限られており、海外はもちろん、国内でも離れた場所でテレビを通して観る人の方が圧倒的に多い。その点、今はデジタルや映像の技術も進歩しているし、新しい切り口で、東京から世界の人々をスポーツで元気にしたい。

・現実問題として、オリパラの契約上、IOCがすべての決定権を持っていて、日本側が「やらない」と言っても変わらない。IOC側の発言として先般「東京開催は100%。代替案はない」との報道もあった。IOCは放映権を持つ大きなメディアと契約しているし、その収入は各国のオリンピック委員会や各競技の国際組織に振り分けられる。ビジネス的な面を考慮するとそうなるのだろう。

・次の番まで延期するという選択肢は、本気になれば可能性はある。大会が巨大になって開催できる都市自体が減っているし、次の番である2032年開催に立候補すれば、今回延期したのだからと背中を押される可能性はある。ただその場合、世論はどうなるかと考えると、懐疑的なところがある。

・世界的に見れば、このような感染状況でもアメリカ4大スポーツや欧州サッカー、全豪オープンテニス等はやっているし、観客制限や隔離対策等をすればやれないことはない。政府として、15,000人と想定している参加選手や関係者を感染防止しつつ移動するオペレーションのプランはできている。その実績を重ねつつ、信頼できるリーダーが国民と膝を突き合わせてコミュニケーションするのが大切だと思う。ただ、その意味でも今回の発言は残念だ。

・2012年ロンドンも2024年パリも組織委トップはスポーツ界出身。国民と対話してオリパラの意味を問うようなスポーツパーソンがいればと思う。アスリートの人たちの声を反映させる意味でも、アスリート経験者がトップになることで、彼らが声を挙げにくい今の状況も改善できるとよい。

3)開催するのであれば、どのようなマインドで臨むべきか

・ここからの6~7ヶ月で、今まで積み重ねてきたことに加えて、観客制限の中でも盛り上がりを作るために、テック系の方も巻き込みながら今までと違うスポーツの魅せ方を再発明したい。一方、各競技については、まずは予選をしっかりと開催することが最大にして絶対のコミットメントになる。

・政府と国民が情報を共有できていないので、情報公開を積極的に行っていく。安全の部分はかなりオペレーションが充実してきているので、あとは「安心」を。また、国民の共感を得るにはアスリートの声や気持ちが見えてくる必要もある。パラリンピックを目指す方々とすれば、コロナは高齢者と同じぐらい重症化のリスクが高い。そういう方々から見ても、もはや今は競技環境のほうが普段の生活より安全だと思えるほど対策が徹底している。でも、それが伝わっていない。

・企業はその点を含めてバックアップしていく必要がある。お金の面だけでなく、ボランティアに出る社員の休暇制度を充実させるとか、渋滞を避ける環境づくりとか。

・オリパラに出るようなアスリートは、国民や企業の応援があってこそ競技ができていると考えているし、大変な感謝の気持ちを持って社会貢献したいと思っている。自分勝手に考えているつもりはないというのは、国民の皆様に理解して欲しい。

 

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