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新しい視点を見つける〜1000万円もらったときの利用法を3パターン挙げるなら?〜

投稿日:2009/09/24更新日:2019/04/09

アイデアを“収める”ことがフレームワーク思考を進化させる

ブレーンストーミングでアイデア出しをする際、ただ思い付きを羅列していくだけでは、どうしても視点が偏ってしまう。そこで「フレームワーク思考」を持ち出して、アイデアの偏りやモレを補うケースが多い。

「このように、フレームワーク思考は思い付きで出されたアイデアの補完、つまり新しいアイデアを“出す”ためのものとして使われることが多い。しかし、実はフレームワーク思考には、もう一つ重要な側面として、アイデアを“収める”機能もあるんです。それを理解し使いこなせば、今回のテーマである『新しい視点』を見つけ、さらに多くのアイデアを出せるようになります」(細谷功氏)

そこで上記のお題について、考えてみてほしい。

「このお題に対して寄せられた読者の回答を抜粋したのが図1です。

図1:1000万円の利用法

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では実際に、これらをもとにフレームを用意してみましょう。回答としては『購入』、『貯金』、『投資』が多いですね。例えば、これを『モノに変換する・しない』というフレームワークに分類してみたとします。すると、図2のような分類になり、読者から挙げられた回答はすべてフレームの中に収まりました」

図2:「1000万円の利用法」を収めるフレーム

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普通ならばここで満足し、二つのフレームに沿って新しいアイデアを出そうとするだろう。しかし、それだけではフレームワーク思考の持つ機能の一部しか使っていないのだと細谷氏は話す。

新しい視点のアイデアは新しいフレームから

「例えば、『枕にする』というアイデアが出てきた場合、入れるとするならば『モノに変換しない』グループですが、そのままグループに入れてしまうことに、何らかの違和感を覚えると思います。要するにそれは、『モノに変換する・しない』という当初の分類に、無意識のうちに『1000万円をお金として利用する』という前提条件を設けてしまっていたからにほかなりません」

ここで「枕にする」というアイデアを用いることで、先ほどのフレームワークを広げることができる。それを表したのが図3だ。

図3:「枕にする」を用いたフレームワークの広げ方

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「新しいフレームができればこっちのもの。それまで1000万円をお金としてしか見ていなかった視点に加え、お金として扱わないという視点を獲得することになります。一気に視野が広がることで、出てくるアイデアが倍増することは言うまでもありません」

こうした新しい視点の獲得には、先の「枕にする」のような自分になかった視点のアイデアが必要になる。それには他人のアイデアを借りるのが近道だ。

「それまで自分の頭になかったアイデアを聞いたら、その都度それが収まる新しいフレームを作っていけばいいんです。また、一度作ったフレームを違う次元の物事を考える際に応用できるのも、フレームワーク思考の特徴。例えば、上図の『1000万円の利用法』で使った『お金として利用する』・『お金として利用しない』というフレームワークは、『あるモノの機能をそのまま使う』・『あるモノをその機能以外の方法で使う』と一般化して流用することが可能です。自分なりのフレームを作る→アイデアを出す→新しいアイデアを収める新しいフレームを作る→新しいアイデアを出す…というフローを意識すれば、新しい視点は次々と自分のものになりますよ」

  • 細谷 功

    株式会社クニエ マネージングディレクター

    東京大学卒業後、東芝でのエンジニア生活を経て、1996年よりコンサルタントとして活躍する。ザカティーコンサルティングとNTTデータ ビジネスコンサルティングの経営統合により、2009年7月1日から現職。製造業を中心に企業変革に取り組む

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