スピード重視の時代だからこそフレームワークをしっかり学べ

先般宝島社より発売になったムック『ビジネスフレームワーク見るだけノート』(嶋田毅監修)から「はじめに」を紹介します。

何かを分析したり判断する際に、さまざまな情報をパラパラ集めて羅列するだけでは有効な示唆は引き出せないでしょう。自ずと対策の効果も落ちます。特に昨今はスピードが求められる時代です。そうした時代においては、情報をスピーディに分別し、全体感をもって有効な意味合いを引き出すことが求められます。

その際に役に立つのがフレームワーク(枠組み)です。例えば、ある業界の分析をするときに、その業界の特徴をランダムにリストアップしだすと、数十から百数十の項目が箇条書きで並ぶことになるでしょう。これでは分析が非効率で仕方ありません。しかし、もし「5つの力」や「アドバンテージ・マトリクス」のフレームワークを知っていたら、「この業界は現在は魅力度が高いが、〇〇技術に代替される可能性が高く、事前の対策が必要」あるいは「規模化は難しいが、競争の軸はたくさんあるので、自社が強みを発揮できるニッチを見つけることが重要」といった有効な示唆がすぐに引き出せます。

ビジネスに限らず、あらゆる人間の営みについて言えることですが、先人の知恵を活用するのと、ゼロベースで一から考えるのでは、スピードや効率性に格段に差が出てしまいます。そうした先人の知恵の代表でもあるフレームワークをうまく活用できるか否かは優秀なビジネスパーソンになれるかどうかの分水嶺であり続けるでしょう。

はじめに

知っているのといないのでは大きな差がつくフレームワーク

ビジネスの現場で分析や意思決定、アクションをとるうえで役に立つのがビジネスフレームワーク(枠組み)です。フレームワークは先人の知恵ともいえるものであり、それを状況にあわせて活用することで、仕事を大幅に効率化できます。経営大学院(ビジネススクール、MBA)でも通常2年間で数百のフレームワークを学びます。

本書は、著名なビジネスフレームワークの中から、通常のビジネスパーソンにとっても馴染みやすく使いやすいものを選んで紹介するものです。海外の学者やコンサルタントが考案したものもあれば、日本企業の現場で生まれてきたものもあります。

本書の特徴は2つあります。1つは、知っているだけで何も知らないより大きな差がつくものばかりだということです。若い人はもちろん、経験を多く積んだビジネスパーソンなら体感的に知っていること、あるいはどこかで聞きかじったことでも「なぜそうなるのか?」「どんな時に使えばいいのか?」と基本に立ち返ることできるため、感覚ではなくより実践的に使えるようになります。

2つめは、「見るだけノート」シリーズの特徴であるイラスト例。テキストだけでは覚えにくいものも、イラスト解説なら記憶に定着しやすいということです。特にビジネスフレームワーク初心者や文字が多い本で挫折した経験がある方にとっては非常に向いているといえるでしょう。

最後に1つ気を付けてほしいことがあります。それは、フレームワークは「こういうときには、こうすればいい」という解を自動的に出してくれる万能薬ではないということ。条件や背景などの理解が正確でないと回違えた答えにつながることがあるので注意してください。

前述の通り、本書のビジネスフレームワークは全体の一部であり、変化する時代にあわせて新しいフレームワークも次々と生まれています。ご興味のある方は、本書をきっかけに、ぜひ他のフレームワークや経営学全体にも関心を寄せ、学んでください。

ビジネスフレームワーク見るだけノート
監修:嶋田毅 発売日:2020/2/7 価格:1,870円 発行元:宝島社

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