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AI時代に使える3つの思考法ー論理・テクノベート・デザイン

投稿日:2022/10/21

今年9月発売の『MBA 2030年の基礎知識100』から「第2章11 問題解決の3つの方法論」を紹介します。

ビジネスとは問題解決の連続であるといわれます。そしてかつては問題解決といえばコンサルティングで用いられる、クリティカル・シンキングに基づいたものが主流でした。イシューを特定し(What)、Where、Why、Howを検討する手法です。しかし、ITの進化に代表される急激な環境変化により、それだけに頼った問題解決では世の中の大きな問題を解決できない時代が到来しています。従来の問題解決方法をバージョンアップすると同時に、AIやビッグデータを基にしたテクノベート・シンキングや、逆に人間の感情に徹底的に寄り添うデザイン・シンキングといったさまざまな問題解決の思考法を理解しておくことがこれからのビジネスリーダーには求められます。一人の人間がすべてを高次元で実践することは難しいまでも、それぞれがどのような手法なのかは確実に押さえておきたいものです。

(このシリーズは、グロービス経営大学院で教科書や副読本として使われている書籍から、PHP研究所のご厚意により、厳選した項目を抜粋・転載するワンポイント学びコーナーです)

◇    ◇    ◇

問題解決の3つの方法論――AI時代に持っておくべき思考

長年、問題解決にはコンサルティングファーム的な思考方法であるクリティカル・シンキングが用いられてきました。これは、問題を人間の力で分解し、因果関係を論理的に考えて問題解決をしようという発想です。トヨタの問題解決に近い方法論とも言えます。この方法論は、2030年においても相変わらず有効な考え方でしょう。

一方で、デジタル化が進む中で必要になってきたのが、テクノベート・シンキングです。これは「機械(コンピュータ)が得意な分野は徹底的に機械に任せてしまおう」という発想です。機械の特徴である、「桁違いに計算能力が高く、しかも、どれだけ計算をしても疲れないし、感情によるブレもない」という特徴を生かした問題解決の在り方です。AIがさらに進化を遂げる中で、この思考法に対する理解がさらに必要になるでしょう。自分でプログラムを組む必要はないまでも、「機械があればこの作業を任せることができる」と理解することがポイントとなります。

そして、もう1つ脚光を浴びているのが、デザイン・シンキングです。これは機械的な問題解決に対するアンチテーゼとも言えるもので、徹底的に人間の感情に寄り添うことを主眼とします。エスノグラフイーによる観察や、プロトタイプによる「手触り感」を重視します。この10年間くらいで非常に発達しました。 2030年には、さらに進化することが期待されます。

おそらく、2030年において問題解決に優れている人間とは、この3つを理解し、適宜組み合わせることができる人間でしょう。どれか1つの方法論しか知らなければ、有効な問題解決はできません。論理的な思考、コンピュータとAIに対する理解、そして人間の感情に寄り添う共感力をバランスよく組み合わせることが必要になってくるのです。

MBA 2030年の基礎知識100
著者:グロービス 著・編集:嶋田毅 発行日:2022/9/22 価格:2,145円 発行元:PHP研究所

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