解決策は目の前のものに飛びつくな

今年7月発売の『入社一年目から差がつく 問題解決練習帳』から「Lesson13 選択肢を出す」の一部を紹介します。

問題の具体的な解決方法は、往々にして最初に思い付いたいくつかの選択肢から選んでしまいがちです。たとえば体重増加防止であれば、食べる量を減らす、運動するなどがすぐに思いつき、それらをすぐに試す人が多いでしょう。しかし、もう少し冷静になって考えれば、食べる量はそれほど変えずにその内容を変える(糖質を減らしてタンパク質を増やすなど)、あるいは規則正しい食事をするなどを組み合わせるという方法論もあることが分かります。糖の吸収を減らすサプリメントを摂るというアイデアもあるでしょう。この例に限らず、具体的な施策は、すぐに思いついたものに飛びつくのではなく、まずは候補を洗い出し、その中で良さそうなものを選ぶことが大切です。そして候補の洗い出しについては、ある程度システマチックに行うと選択肢が広がりやすくなり、その中に「当たり」が含まれる可能性も高くなります。すぐに思いついたものに飛びつくのではなく、冷静に選択肢を洗い出すことが大切です。

(このシリーズは、グロービス経営大学院で教科書や副読本として使われている書籍から、東洋経済新報社のご厚意により、厳選した項目を抜粋・転載するワンポイント学びコーナーです)

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グローバル化の流れを踏まえ、会社から各自で英語力を強化するようにと通達がありました。そこで、どのように英語力を強化していこうか、色々と考えてみることにしました。

学校に行く、ラジオを聞く、問題集を解く、いくつかアイディアは出てきましたが、洗い出せている自信がありません。他にもっといい案があるような気もします。そこで思いついたアイディアを整理してみることにしました。

まずは、ひとつ目に思いついた、「学校に行く」について考えてみます。これはつまり誰かの助けを借りるということです。そう考えると、「誰かの助けを借りるか」、「独力で頑張るか」と大きく2つの方法がありそうです。

次に、「ラジオを聞く」と「問題集を解く」です。ラジオはおそらく、毎朝、短時間で聞くようなイメージ。一方、問題集は少しまとまった時間が必要となりそうです。解決策は、短時間でできることとまとまった時間が必要なことに分けられそうです。

また、先ほど考えた、「誰かの助けを借りるか」、「独力で頑張るか」という整理では、後者に該当します。ここで、今考えたことと先ほど思いついた3つの解決策を図示すると、以下のように整理することができます。

さて、この整理だと、少しバランスがよくありません。助けを借りる場合の解決策をさらにもう一階層、整理することができそうです。独力で頑張る時と同じように、短時間か、まとまった時間かに分けて考えることもできますが、ここでは、社外の人の助けを借りるか、社内の人の助けを借りるかで分けることにします。また、それぞれのカテゴリに対して、2つの候補を出すことを目標にすると、全体像は以下となります。

最後に、まだ、出し切れていない空白になっている箇所を考えてみましょう。色々なアイディアが考えられますが、社外の助けについては、学校以外に、ネットを使ったレッスン、社内の助けを借りるという手段については、先輩に教えてもらうか勉強会などを開催し、複数のメンバー同士で学ぶことなどが考えられます。

独力で頑張ることで、毎日、短時間でできることとしては、例えば、英字新聞を読むことが考えられます。そして、独力で頑張ることで、まとまった時間が必要なこととしては、映画を英語で観るといったことが候補として考えられます。

思いついた3つの案を起点に、整理した結果、8つの解決策の候補を洗い出すことができました。

 

入社1年目から差がつく 問題解決練習帳
著者:グロービス 執筆:岡重文 発行日:2021/7/30 価格:1760円 発行元:東洋経済新報社

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