G1サミット2017
第6部分科会E「宗教と道徳 ~リーダーシップを涵養する心~」
(2017年3月19日開催/北海道ルスツリゾート)
人として生まれ、それぞれに与えられた場所で、己の役割を果たしていくために、どのように心を陶冶するのか。互いに尊重し感謝の心を持って、協働する社会をつくり上げていくために、どのような規範が必要なのか。よりよく生きるための指針を考えるためのダイアローグ。(肩書きは2017年3月19日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
松山氏: 中国の詩人で白楽天という人がいるのですが、この方が当時いらっしゃった高名なお坊さんに「仏教の教えの中で、一番大切なのは何ですか」と質問をしました。そうしたらそのお坊さんが「諸悪莫作 衆善奉行」とおっしゃったんです。どういうことかというと、悪いことをしてはいけません、良いことをしましょうということで、これが仏教の一番大切な教えだと答えたのです。
それを聞いて白楽天は「そんなことは3歳の子でも分かっていますよ」と言いました。するとお坊さんは「確かに3歳の子でもそんなことは分かっている。でも80歳になっても守るのは難しい」とおっしゃったんです。
今日は道徳というテーマですが、この、良いことをするというのは、非常に難しいわけです。その中にあって、まず塩沼大阿闍梨に「良いことをする」「道徳」、この教えについてお伺いしたいと思います。仏教と道徳、この関連についてまずお話いただけますか。(この続きは動画でご覧ください)