G1サミット2017
第7部分科会C「メディアと世論形成~政治・企業・個人が身につけるべき新たな“情報参謀術”とは~」
(2017年3月19日開催/北海道ルスツリゾート)
ヒラリー・クリントンの圧勝を予想したニューヨーク・タイムズが、トランプ次期大統領の当確を報じるまでに長い時間はかからなかった。多くの大手メディアや調査会社が情勢を見誤る一方、ソーシャルメディアが大統領選において果たした役割が検証されつつある。トランプの娘婿であるクシュナー氏は、大統領選のメディア戦略において、ソーシャルメディアを主要ツールとしたが、Facebook上で共有された偽ニュースの影響も指摘されている。ソーシャルネットワークでつながれた無数の声が世論を形成する時代、これからのメディアが果たすべき役割、政治・企業・個人がとるべきコミュニケーション戦略を考える。(肩書きは2017年3月19日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
津田氏: 「メディアと世論形成~政治・企業・個人が身につけるべき新たな“情報参謀術”とは~」という、なかなか大きなテーマで、そして個性の強い4人が登壇している中で、45分で話を回さなくてはいけない、だいぶモデレーターの力が試されている感じもするんですが(笑)
モデレーター5原則で「モデレーターの話は最小限に」と書いてあるのですが、前提共有があるので、今、こういう情報環境にあるということを簡単にお話させていただいてから議論に入りたいと思います。
実際、この6年か10年くらいで情報環境は大きく変わったんです。それを踏まえて議論する必要があって、ちょうど東日本大震災があった2011年3月、スマホの契約者数は955万人で、1000万人にいってなかったんです。日本人の12人に1人しかスマホを持っていなかった。それが今、8000万契約です。この6年で大きく変わった。
実はTwitterもそうで、震災当時は670万人だったのが、今は4000万人を超えました。20人に1人しか使っていなかったTwitterが、この6年で3人に1人が利用するようになった。この状況をまず踏まえて、影響力も大きくなるわという話でもあるのですが、なぜここまでTwitterの影響力が大きくなったのか。まさにトランプ現象ともつながる話なのですが、今まで新聞やTVというメディアはプッシュ型だったわけです。どこに行っても新聞というのは基本的には届くし、テレビも意識しなくても・・・(この続きは動画でご覧ください)