G1中部2016
第8部分科会B「ライフイノベーションとテクノロジー ~変革する「いのち」と「くらし」の現場から~」
高齢化と過疎、そして財政を圧迫する医療費―。医療、福祉、くらし、いのちの現場を変革し、守ることはわが国のもっとも根幹的な課題であるといえる。この課題に対し、テクノロジーの進化が貢献できることは少なくない。硬直的な「常識」の変革に挑む挑戦者に光を当て、課題先進国日本の先駆的な取り組みを産官学連携で広げていくための方法論とは。破壊すべき壁とは何か。遠隔診療を用いた在宅医療、医師の労働生産性の向上と満足度の高い医療提供、医療とものづくりのプラットフォームづくり、公立病院改革のそれぞれの挑戦者に、イノベーター出雲氏が切り込む。(肩書きは2016年10月16日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
出雲氏: 今日はライフサイエンスと地域行政の分野の方、そして素晴らしいテクノロジー研究拠点の浜田学長と、四者四様の素敵な方にお越しいただいています。自己紹介は飛ばそうと思うのですが、初めての方も、よくご存じの方もおられるかもしれません。初めての方も聞きたいし知っている方も気になる、どうしてこの人は人生でこういう決断をしたんだろうというのが四者それぞれありまして、まずは私からその決断とお持ちの夢、どういう未来を実現するためにお仕事に取り組まれているのかをお聞きして、ディスカッションをスタートしたいと思います。
まず、伊藤徳宇市長、ずっとフジテレビにいらっしゃった方が有名にもお金持ちにもなれて、素晴らしい人生だったんじゃないかと思うのですが、なぜ、東京のテレビ局からお戻りになり、市議会議員になり、市議会議員でもできないことがあると市長になられたのか、これはフジテレビ史上初めてだと思うのですが・・・。
伊藤氏: 二例目ですね。逗子市長が以前いらっしゃったそうです。
出雲氏: そうですか。何のためにフジテレビを辞めて市長になるという決断をされたのですか。
伊藤氏: 5年間フジテレビに勤めていて、番組のプロデュースなどは大変楽しい仕事で、収入も今よりずっと多かったのですが、地元に帰るたびにどんどんさびれていく町を見てきたわけです。東京でしっかり時間を使って働き、帰って来る時だけ寂しい気持ちを持っていた時、「寂しくなってきたなあ」とポロっとこぼしたら、ある方から言われたんです。「今、君は番組プロデュースをしているけれど、地方政治というのは町づくりをプロデュースする仕事じゃないか」と。そう言われたことでバチっとスイッチが入って、突然会社を辞めて、駅でチラシを配り、街頭演説をするところからスタートして今に至ります。(この続きは動画でご覧ください)