G1中部2016
第7部分科会A「ロジスティクス・イノベーション ~物流戦略が変える、日本のビジネス~」
拡大するECビジネス、グローバル化する経済―。日本が勝ち抜くためにロジスティクスの変革は欠かせない。自動運転による基幹輸送やドローンの活用によるラストワンマイルの配送、AIやロボットによる配送センターの運営などIoTを用いた省人化、効率化に向かう物流産業。当日配送を可能とする物流スピードを追求しB2BからB2Cへのビジネスモデルの転換を果たしたアスクル、中国の越境ECビジネス展開を支えるワンストップビジネスを合弁会社として設立したセイノーとクララオンライン、そして静岡を地盤とする物流大手の鈴与が語り合う、ロジスティクスが率いる日本経済と将来戦略。(肩書きは2016年10月16日登壇当時のもの)
<動画冒頭をテキストでご紹介>
鈴木氏: このセッションは「ロジスティクス・イノベーション」、物流ということで、G1では取り上げられることが少ないテーマですが、大きな変革期に来ているということで、今回、取り上げています。
まず、登壇された皆さんに、現在の物流課題をお話しいただくところからスタートしたいと思います。
田口氏: 二つあって、一つは日本が抱える人口減少、これはマーケットとしてのシュリンクと労働力不足ということがあります。
もう一つは業際を超えた新しい価値の創造、簡単にいうとシェアリングビジネスです。色々なところからウーバーのような仕組みがあっという間にきます。世界で発達したような仕組みが日本にも入ってきます。 業際を超えていかにモデルを作っていくか、一気に席巻されるような時代になっています。人口減少、業際を越えての新しい価値の創造、こういうところが今のテーマかなと思います。詳細はまた皆さんのご希望に合わせてお話したいと思います。
池田氏: アスクルが今、商売をしているeコマースの世界での物流ということでお話をさせていただきます。eコマースは皆さんもよく利用されているかと思いますが、今、すごい勢いで伸びていて、2020年頃には25兆円くらいになるのではと言われています。今は10兆円前後ですが、それくらいのスケール、スピードで伸びていくと言われています。
一方、働き手が減ってきているという問題があります。働く方は減るのに仕事は増えるというのがeコマースの抱える構造的な問題になっておりまして、そういう意味での人不足、ここは量の問題と質の問題があると考えていまして、そういったところを今日はお話できればと思います。
家本氏: 私だけ物流の世界のど真ん中ではない、逆のところで、技術的な観点やテクノロジーの観点で気づくところを申し上げたいのですが、課題として二つ見えるものがあると思っています。
一つは今日のキーワードでもきっと出てくるIoT、AI、ビックデータ、ドローンなどの領域に関して、我々が普段見ていて感じるのは、エンジニアやデータサイエンティストと言った人達が、本当に物流業界のスペシャリストとして数が足りているのか・・・(この続きは動画でご覧ください)